【協力展覧会】影を刺す光-三嶽伊紗+守屋友樹 展
HAPSが協力する展覧会のお知らせです。
概要
京都芸術センター20周年記念事業第4弾『影を刺す光-三嶽伊紗+守屋友樹展』
日程:2020年10月10日(土)―11月29日(日)
会場:京都芸術センター ギャラリー北・南
休廊日:11月16日(月)
入場料:無料
参加作家:三嶽伊紗、守屋友樹
主催:京都芸術センター
協力:ギャラリーヤマグチ・クンストバウ
https://www.kac.or.jp/events/29146/
展示について
京都芸術センターは開設20周年を迎えました。年間テーマは「WE AGE」。時間や出来事を重ねてきた京都芸術センターのギャラリーで、三嶽伊紗と守屋友樹による二人展を開催します。
目に見えるものが世界の全てではない、ということについて、私たちは理解しているようでいて、普段の生活でそれを意識することは多くありません。それでもふとした時に、私たちの存在やありようは、時に驚く程、見えない何かに依っていることに気づかされる瞬間があります。例えば時間、気配、関係、空気、畏敬と私たちが呼んだりするかもしれないそれら実体のないものを、私たちは実は精細に日々感じとりながら生きているのかもしれません。
本展で紹介する三嶽伊紗、守屋友樹は、それぞれの手法で、目に見えぬ「何か」を含有する世界のあり方を提示します。
2002年に京都芸術センター公募にて選出され「測距儀-遠景の座標-」を開催した三嶽は、一貫して「在る」ということの意味について向き合ってきました。近年は映像も手がけ、風景を幾重にも重ね、時間や像が曖昧となる心象風景とも思える映像作品などを制作しています。
守屋は写真をベースに、インスタレーション作品をはじめ演出家とのコラボレーションなど精力的に活動を展開しています。近年では新興住宅地に現れる野生のイノシシを取材した「シシが山からおりてくる」など、守屋が「サスペンス(未然の状態、無題の状態)」と呼ぶ、不在からあぶりだされる存在をテーマに、フィールドワークを基にした作品を発表しています。本展では北海道の熊が生息する森でのフィールドワークから出発した新作を展示します。
本展は2020年5月に開催予定だったものを、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、延期して開催するものです。見えないものの存在がこんなにも現実に身近なものとなった今、三嶽、守屋の作品から何を感じることができるでしょうか。
作家プロフィール
三嶽伊紗(みたけ いさ)
1956年高知市生まれ。1982年京都市立芸術大学大学院修了。1980年代より様々な素材を用いて発表。〈カタチ〉から離れたいと〈モノ〉の輪郭を曖昧にする制作をつづける。2007年より映像作品も発表。撮りためた像を何層も重ね、眠りの中の夢のように時間軸のない絵を探す。主な展覧会に「みえるもののむこう」(神奈川県立近代美術館 葉山、2019年)、「縄文と現代 [白い、白い遠望]」(京都造形芸術大学芸術館、2016年)、「三嶽伊紗のしごと_みているもののむこう」(徳島県立近代美術館、2014年)など。また、ギャラリーヤマグチクンストバウ(大阪)などで継続的に個展を開催する。近年は徳島で障害をもった方たちと一緒に制作し発表するシリーズ「この惑星に生まれて」「遊びをせんとや生まれけむ」「おもかげおこしふくわらひ」(徳島県立近代美術館ギャラリー、art space co-jin、京都)に参加。
守屋友樹(もりや ゆうき)
写真家。1987年北海道生まれ。2012年京都造形芸術大学にて修士課程修了。現在、京都を拠点に活動。未然、喪失、予感をテーマにインスタレーション作品を発表している。主な個展に「シシが山から下りてくる」(Gallery PARC、京都、2018年)、「消えた山、現れた石_ gone the mountain/turn up the stone」(Gallery PARC、京都、2015年)、グループ展に「きりとりめでると未然の墓標(あるいはねこ動画の時代)2019-2020」(パープルームギャラリー、神奈川、2019年)、「7th Dali International Photography Exhibition Asia photo book showcase」(中国・大理市、2017年)「the catalogue : 川内倫子ワークショップ成果発表展」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA 、2014年)、「文化庁メディア芸術祭 京都展 パラレルワールド 京都- 私のパラレルワールド」(Gallery PARC、京都、2011年)など。第21回写真「1_wall」増田玲選 奨励賞を受賞(2019年)。第14回写真「1_wall」鷹野隆大選奨励賞を受賞(2016年)。