「文化芸術による共生社会実現のための基盤づくり事業」成果報告会の実施について

東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)では本年度、「文化芸術による共生社会実現のための基盤づくり事業」を京都市より受託しています。本事業では、文化芸術に備わる特性を活かして、社会的課題の緩和や解決に取り組む「文化芸術による社会包摂」の実現をめざし、

①文化芸術による社会包摂に関する他都市・市内の事例調査
②文化芸術による社会包摂について相談するための窓口の開設準備
③芸術家や福祉現場等に文化芸術による社会包摂の事例や効果を伝えるための普及・啓発講座の実施
④文化芸術と社会課題をコーディネートする人材を育成するための施策の企画・検討
⑤文化芸術による社会包摂の事例となるモデル事業の企画・実施

を行ってきました。

現在は、本年度のモデル事業として【ノガミッツ プロジェクト】を実施しています。本プロジェクトでは、アーティストの山本麻紀子氏がコーディネーターのあごうさとし氏らと高齢者福祉施設「東九条のぞみの園」を訪問し、2 つの企画を展開してきました。施設利用者・職員、地域の方と協働のもと、施設の中庭をおすそわけの植物でつくる「ノガミッツ ガーデン」、そして施設入居者との対話をもとにした作品の制作です。
この成果報告会では、本事業のディレクター、モデル事業コーディネーター、参加アーティストらが登壇し、本年度実施した取組の成果について発表、検証いたします。

概要

京都文化芸術都市創生計画推進フォーラム
「文化芸術による共生社会実現のための基盤づくり事業」成果報告会
日時:2019年2月22日(金)19:00〜21:00    
会場:ひと・まち交流館 3階 第5会議室 (京都市下京区西木屋町通上る梅湊町83番地の1)
料金:無料(申込不要・先着順)
定員:90名
主催:京都市
企画制作:東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)

登壇者:
あごうさとし[劇作家・演出家・(一社)アーツシード京都代表理事]
遠藤水城[東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス代表]
小笠原邦人[東九条のぞみの園施設長]
小泉朝未[大阪大学文学研究科博士後期課程]
中川眞[大阪市立大学特任教授]
山本麻紀子[アーティスト]

プロフィール

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あごう さとし
劇作家・演出家・(一社)アーツシード京都代表理事。「複製技術の演劇」を主題にデジタルデバイスや特殊メイクを使用した演劇作品を制作する。2014-2015年、文化庁新進芸術家海外研修制度研修員として3ヶ月パリに滞在。2019年の開館をめざして、東九条の新しい劇場「Theatre E9 Kyoto」建設プロジェクトを進めている。平成29年度京都市芸術新人賞。

遠藤 水城(えんどう みずき)
2004年九州大学比較社会文化研究学府博士後期課程満期退学。2011年より東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス エグゼクティブディレクター。2017年、ヴェトナム・ハノイ市にあるVincom Center for Contemporary Art (VCCA) 芸術監督に就任。これまで企画した展覧会に「希望の原理」(国東半島芸術祭、2014)、「人の集い」(奈良町屋の芸術祭はならぁと、2016)、「裏声で歌へ」(栃木県小山市立車屋美術館、2017)、「國府理 水中エンジンREDUX」(アートスペース虹、2017)など。

小笠原 邦人(おがさわら くにと)
総合福祉施設東九条のぞみの園施設長。大学卒業後、一般企業に就職するが、1994年より特別養護老人ホームのアルバイト職員として介護福祉の世界に入る。約5年間、介護職員としてケアワークを実践した後、老人保健施設の支援相談員や在宅介護支援センターの相談員を経て、2006年に東九条のぞみの園に入職。のぞみの園では、地域包括支援センターで主任ケアマネージャー・社会福祉士を担い、2014年より東九条のぞみの園施設長に就任する。

小泉 朝未(こいずみ あさみ)
大阪大学文学研究科博士後期課程(臨床哲学)。大阪市立大学URP先端都市特別研究員(若手)。専門はコミュニティアート、身体論。様々な人に開かれた芸術活動によって人々の関係がどのように変化し、表現が可能となるのか研究している。芸術経験によらずダンスや詩の創作を行うワークショップ、社会の課題を写真やテクストから探究する対話の場づくりも実践している。

中川 眞(なかがわ しん)
アジアの民族音楽、サウンドスケープ、アーツマネジメントについて研究する。著書『平安京 音の宇宙』(平凡社)でサントリー学芸賞、京都音楽賞、小泉文夫音楽賞、現代音楽の活動で京都府文化賞、アーツマネジメントの成果で日本都市計画家協会賞特別賞(共同)を受賞。インドネシア政府外務省文化交流表彰。大阪市立大学都市研究プラザ特任教授。インドネシア芸術大学、チュラロンコン大学(タイ)の客員教授も務める。アートミーツケア学会副会長。

山本 麻紀子(やまもと まきこ)
1979年京都市生まれ。京都市立芸術大学・大学院絵画専攻 構想設計修了。ある特定の場所のリサーチを通して観察や考察を続け、常識や習慣など日常の中で見過ごされている事柄や疑問を糸口にして、他者とのコミュニケーションを発生させるプロジェクトを行う。その一連の過程を、写真、映像、ドローイングなど様々な形式に展開させて作品制作を行っている。

関連イベント

◯モデル事業展覧会 山本麻紀子「いつかの話 あの人の風」
会期:2019年2月17日(日)~24日(日)※会期中無休
時間:13:00~19:00
会場:元山王小学校 北校舎1階教室(京都市南区東九条東山王町27)
入場料:無料(直接会場へお越しください)
詳細:http://haps-kyoto.com/stories_breathoflife2019/

お問い合わせ

東山アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
TEL:075-525-7525 Eメール:info@haps-kyoto.com
京都市文化市民局文化芸術都市推進室文化芸術企画課 TEL:075-366-0033

京都市「文化芸術による共生社会実現のための基盤づくり事業」について

京都市では、文化芸術の力で社会的課題の緩和・解決に取り組む多くの活動事例を踏まえ、文化芸術と社会課題をつなぎ、コーディネートするための人材育成や、文化芸術の取組に着手しようとする際の相談窓口の設置など、文化芸術による共生社会を実現するための取組として、「文化芸術による共生社会実現のための基盤づくり事業」を実施しています。
HAPSは、京都市から「文化芸術による共生社会実現のための基盤づくり事業」の委託を受け、文化芸術の力で様々な立場の人が関わり合うアートプログラムを企画・実施しています。




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