開催情報
【作家】
大成哲、大坪晶 アレクサンドラ・ヴァイド/ ヒネック・アルト パトリック・ハブル ラディスラヴ・ヴォンドラーク ピーター・ファボ エヴァ・チェルベナ
【期間】2015年9月12日(土)−10月25日(日)の土・日・祝
【料金】無料
http://prague-japan.x0.com/index.html
会場
会場名:瑞雲庵
webサイト:http://n-foundation.or.jp/pg64.html
アクセス:〒603-8074 京都市北区上賀茂南大路町62-1
電話番号:075-222-8640(西枝財団企画部)
開館時間:11:00~18:00
休館日等:-
概要
本展では、チェコへの留学・滞在経験のある日本人作家2名(大成哲、大坪晶)と、チェコで活躍する海外作家4名1組(Aleksandra Vajd & Hynek Alt
[アレクサンドラ・ヴァイド/ ヒネック・アルト]、Patrik Hábl[パトリック・ハブル]、Ladislav Vondrák[ラディスラヴ・ヴォンドラーク]、
Peter Fabo[ピーター・ファボ]、Eva Červená[エヴァ・チェルベナ])を紹介します。チェコ側作家はいずれも日本初紹介です。
チェコと日本の作家をつなぐキーワードとして、「Recollect、Gaze、Material in Common」を展覧会タイトルに掲げています。
「再収集/想起・記憶」 の2つの意味を持つ「Recollect」は、廃材の断片を寄木細工のように繋ぎ合わせ、一枚の板に再構築した立体作品を制作するピーター・ファボ、捨てられた衣服や日用品を軽やかな筆致で絵画化し、存在の痕跡や記憶を見つめ直すエヴァ・チェルベナ、古い図鑑から文字を切り抜いたコラージュ作品や写真のリトグラフ転写によって、言語・イメージと記憶の関係を考察する大坪晶の3者に共通する態度と言えます。
「Gaze(眼差し)」は、アレクサンドラ・ヴァイド/ ヒネック・アルトとラディスラヴ・ヴォンドラークの作品において、自己と他者の関係を見つめるものとして立ち現われます。本展では、アレクサンドラ・ヴァイド/ヒネック・アルトの代表作である「15年間お互いを撮り続けるポートレート写真」のスライド上映を行ないます。また、父親と生身で向き合うパフォーマンスの映像作品を出品するラディスラヴ・ヴォンドラークは、父親との関係性、さらには旧世代や歴史の重みと向き合うことの意義や困難を考えさせます。
「Material in Common(素材の共通性)」は、東洋絵画の技法からインスピレーションを受け、墨の濃淡や自然の「気」の流れを思わせる抽象絵画を制作するパトリック・ハブル、チェコで長い伝統を持つガラスを素材に彫刻作品を制作する大成哲に顕著です。また、ピーター・ファボと大坪晶の作品は、それぞれ日本の寄木細工とチェコのコンクリート・ポエトリーとの繋がりを思わせます。
京都とプラハは、1100年以上戦火に焼かれることなく歴史を維持している古都であり、歴史を受け継ぎながら新しい文化を創り上げていく柔軟性において共通しています。両者は世界におけるアートの中心地ではないからこそ、「周縁」同士の対話によって共通性や相違を見出し、相互の文化理解や発展につなげたいと考えています。
展の見どころ
・チェコ側作家4名1組はいずれも日本初紹介
チェコに限らず、東欧の現代美術は日本であまり知られていないのが現状です。本展では、寄木細工で作った立体作品や東洋絵画の技法からインスピレーションを受けた抽象絵画など、日本の伝統文化との親和性の高い作品を紹介することで、チェコの現代美術に親しむ機会を提供します。
・築約100年になる京都の古民家と現代美術のコラボレーション
展覧会場となる瑞雲庵は、歴史的な旧家が多く残る上賀茂地区に位置します。もともと両替商の邸宅である瑞雲庵は、木造2階建ての母屋と蔵、茶室と美しい庭が残されています。この歴史ある空間の中に、先端的な価値観を提示する現代美術作品を展示することで、歴史と同時代性、日本とチェコの対話を試みます。