開催情報
【作家】
宮本博史
【期間】2014年4月26日(土)~5月11日(日)
【料金】入場無料
会場
会場名:つくるビル 103号室
webサイト:http://www.tukuru.me/
アクセス:〒600-8108 京都市下京区五条通新町西入西錺屋町25
電話番号:075-201-9631
開館時間:11:00〜20:00(最終日は17:00まで)
休館日等:-
概要
京都国際写真フェスティバル〔KYOTOGRAPHIE〕が今年も開催されます。
つくるビルではサテライト企画KG+の参加企画としまして、
アーティスト・宮本博史の個展《 self community 家族について (box archive) など》を開催いたします。
34組の家族から集められた会話の記録音声やアンケート等と共に綴られる写真集。
その写真集には、さまざまな家族の営みに関する日用品が82点、原寸サイズで記録・印刷されています。
さらに、つくるビルの歴史に関する新作も制作中です。ぜひ、会場でご覧ください。
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家族について、すでにさまざまな議論や研究が社会学者や評論家たちによってなされてきた。しかし、自分自身の家族をかえりみると、時代の変化をうつし出すような先鋭的な課題を抱えているわけでもなければ、逆に一般論でひとくくりにされてしまうほど平均的というわけでもない。それとなく特殊で、どこかしらフツーな部分を持ち合わせている私の家族。
宮本博史の《 self community 家族について (box archive)》は、そうした家族の会話を録音したCD 3枚と、録音後に記入されたアンケート9家族分、そしてネジ止めされた129ページの写真集に、新聞紙で作られた封筒に入った、写真集のページ50枚で構成されている。各CDの収録内容は25,31,23件で、合計時間は3時間18分43秒。3枚のCDは、記入済みのアンケート用紙で折られた紙ジャケ(?)に入っているから、アンケートは合計12家族分と言うべきか。つぶさに見てみると、録音の中で一番古いものは2006年1月25日(大阪)、最も新しいものは2013年6月23日(石川)である。音源提供者欄に記載されている名前は全部で29名分(アンケートの質問のひとつが名前表記の可否)であるから、実際にはもっとたくさんの家族の会話が収録されていると想像される。
これらの会話を聞くともなく聞き、写真集をめくりながら、ときおり挿入されるトルストイやフーコー、堺利彦や宮本常一といった人びとの著作や、家族を主題とした書籍からの引用が導きの糸となって、わたしたちは私たち自身の家族がいま現在、この家族の「星団」のどのあたりに位置するかを繰り返し見いだすことになるだろう。それはarchiveの機能であり可能性である。美術館用というよりは家庭用として構想されたこのアーカイヴは、私たちの祖母の世代が大切なものを保管していた菓子缶に入れられている。そのたたずまいを目の端で捉えつつ、家族の成員それぞれが年を重ねていく様子をいつくしみたい。
藤川 哲 (美術史家 / 山口大学人文学科教授)
イベント、その他
SlideShowStudies(SSS) vol.3 Next Slide…宮本博史「M家の場合」
■開催日時:2014年5月10日(土)午後6時~(午後5時45分開場)
■出演:宮本亘(自営業)×宮本伸子(専業主婦)×宮本博史(アーティスト)×平田剛志(SlideShowStudies)
■会場:つくるビル2階 マルニアトリエカフェ
■ チャージ:1,000円
(高校生以下、18歳未満および65歳以上は無料[証明できるものをご提示下さい])
■定員:35名
■企画:SlideShowStudies
■主催:SlideShowStudies、つくるビル
■お問合せ・ご予約:slideshowstudies.info@gmail.com
■Facebookページ:https://www.facebook.com/slideshowstudies
「京都五条のかぞくアルバムをつくる」
6月より宮本さんによる連続ワークショップ「京都五条のかぞくアルバムをつくる」を行います。ご参加いただけるご家族(5組程度)を募集しています。
詳細はこちらをご覧ください。
http://www.tukuru.me/?p=2720
プロフィール
-宮本博史 MIYAMOTO Hiroshi –
1978年大阪生まれ、大阪・東京在住。
人々の営みに関するで有ろうさまざまなことがらの関係性やそれらのかたちを、てつがく的観点で捉えようと試みている。例えば、ホームムービーの発掘と公開→保存→活用、自宅での展覧会、障がいのある人とのコラボレーション等々を通じて。「どこからどこまでが私事の範囲なのか、気になっています。」
-主なグループ展-
2013年 「アートピクニックvol.3 マイホームユアホーム」(芦屋市立美術博物館/兵庫)
2013年 「HAPPY SPOT NARA 2012-2013」(奈良県文化会館/奈良)
2010年 「Art Court Frontier 2010 #8」(ARTCOURT Gallery/大阪)
2009年 「福岡アジア美術トリエンナーレ2009」(福岡アジア美術館/福岡)※AHA![Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ]にて参加
2008年 「犬島時間」(犬島/岡山)
-論文-
2009年 『締まらないアートの可能性』共著: 西川勝(「Communication-Design 2」大阪大学コミュニケーションデザイン・センター/大阪大学出版会)
http://ir.library.osaka-u.ac.jp/dspace/bitstream/11094/8308/1/cdob_02_171.pdf