祇園祭-鯉山こいやまの名宝-

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開催情報

 
【期間】2015年8月29日(土)~11月8日(日)
【料金】一般:500(400)円、大学生:400(320)円、高校生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金
*上記料金で、2階総合展示と3階フィルムシアターがご覧いただけます。

http://www.bunpaku.or.jp/exhi_matsuri_post/koiyama/

会場

会場名:京都文化博物館
webサイト:http://www.bunpaku.or.jp/
アクセス:〒604-8183 京都市中京区三条高倉 京都府京都文化博物館
電話番号:075-222-0888
開館時間:10:00~18:00/火〜木、土日(入館は17:30まで)
10:00~19:30/金(入館は19:00まで)
休館日等:月曜日休み(祝日の場合火曜日休み)

概要

 16世紀のタペストリーで飾られた、龍門の滝山を意匠とする山
 祇園祭の山鉾は様々な来歴を持つ懸装品で飾られる事がその魅力のひとつです。なかでも西洋からもたらされたタペストリーを懸装品としたしつらえは、その美麗な絵姿や細密な技巧と共に、アジアとヨーロッパを結ぶ地球規模の長大な交易路を経て都へもたらされたという壮大なロマンがあり、見る者は感動と興奮を覚えずにはおれません。鯉山は、16世紀に今のベルギーで織られたタペストリーを、懸装品として仕立て直されたものが伝来している山です。鯉山の周囲を飾るヨーロッパ製の懸装品には、京の町の奥の深さの一端が垣間見え、祇園祭の魅力のひとつとなっています(16世紀のタペストリーは後期に展示致します)。
また鯉山は、鯉が激流の滝を昇って昇天し龍となる「登竜門」の逸話を元にした山で、波間を泳ぐ躍動感あふれる姿の巨大な鯉の木彫が搭載されています。鯉の姿には人びとの立身出世への願いが込められており、その意匠が具現化されています。そのほかにも鯉山には、歴史と伝統を感じさせる懸装品や装飾が数多く伝来しています。

鯉山の由来と意匠
 鯉山には、波間を勇壮に泳ぐ大きな鯉の彫物が、社殿と共に搭載されています。かつて「龍門の滝山」とも称されたという鯉山は、黄河にある龍門の急流を登り切った鯉が龍になるという中国の故事「登竜門」に由来した、出世と開運にまつわる吉祥をその意匠をもっています。名工・左甚五郎の作と伝えられる鯉山の鯉の彫刻には、もうひとつ、鯉にまつわる逸話が伝えられています。それは、そのむかし、室町六角のあたりに住む大家が琵琶湖で小判三枚を落としてしまいますが、数日後同じ町内に住む正直者の男が買った鯉の腹から三枚の小判が出てきます。二人は共に相手を思いやり小判を譲ろうとして話がまとまらず、仲裁の役人が、その小判で鯉の彫り物を作って祇園祭に供えるという案を出して、ようやく話がおさまった、というものです。鯉山を出す鯉山町(京都市中京区室町六角下ル)では、鯉山の由緒を伝える美しい物語として、この逸話が語られています

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