祇園祭−月鉾つきほこの名宝−

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開催情報

 
【期間】2016年4月16日(土)〜6月26日(日)
前期展示 平成28年4月16日(土)〜5月22日(日)
後期展示 平成28年5月25日(水)〜6月26日(日)
【開館時間】10:00~19:30(入館は19:00まで)
【休館日等】月曜日休み(祝日の場合火曜日休み)
○但し5月2日(月)は臨時開館します
○5月24日(火)は展示替えのため休室します
【料金】一般 500円(400円)、大学生400円(320円)、小中高生無料
※( )内は20名以上の団体料金。
*上記料金で、3階フィルムシアターもご覧いただけます。
※( )内とは前売り、団体(20名以上)の料金

http://www.bunpaku.or.jp/exhi_matsuri_post/tsukihoko/

会場

会場名:京都文化博物館 
webサイト:http://www.bunpaku.or.jp/
アクセス:〒604-8183 京都市中京区三条高倉 京都府京都文化博物館
電話番号:075-222-0888
開館時間:10:00~19:30(入館は19:00まで)
休館日等:月曜日休み(祝日の場合火曜日休み)

概要

 四条室町は別名を「鉾の辻」とも呼ばれ、祇園祭に登場する山鉾が集結する場所として知られています。その鉾の辻の一角にお町内があるのが月鉾です。鉾の頭頂部にそびえ立つ天王座に月読尊つくよみのみことを祀ることからこの名で呼ばれる月鉾は、祇園祭の山鉾の中でも全長重量ともに最大規模を誇り、月鉾を出す月鉾町(京都市下京区四条通室町西入ル)には、その迫力に相応しい美しい装飾品が数多く伝来しています。
 月鉾の大屋根には漆黒の八咫烏やたがらすが搭載され、その下方の妻飾には金波に兎が躍動する彫刻がみえます。また破風軒裏には円山応挙まるやまおうきょの手になる金地著彩の草花図が描かれ、天井の周囲には岩城九右衛門が筆をとった唐紙貼金地著彩の源氏五十四帖扇面散図が飾られます。
 そして、月鉾の象徴でもある三日月形の鉾頭は町内に数点が伝来しますが、その中でも「元亀四年」(1573)の銘の入った鉾頭は祇園祭の山鉾の中でも最古の銘文を持つ貴重な品であり、月鉾の歴史の深さを示しています。
 今回の展覧会では、絢爛豪華な月鉾の名宝を選りすぐって公開します。月鉾の歴史や文化の素晴らしさをご堪能いただくとともに、祇園祭の奥深さの一端に触れていただければ幸いです。

祇園祭・月鉾の懸装品
 祇園祭の山鉾の中でもひときわ豪華な装飾に彩られる月鉾。長い歴史と伝統を持つ月鉾には数多くの懸装品が伝来します。時代ごとに意匠を凝らした懸装品によって飾られてきた鉾は、その印象を大きく変えながら町衆によって受け継がれてきました。
 今回の展示では、中国大陸伝来の絨毯と伝える「玉取獅子の図と斜め格子牡丹唐草図」の前懸と、「玉取獅子の図八角飾連額」と「玉取獅子の図幾何牡丹唐草額」の二点が継ぎとなった後懸、そして「鳳凰と牡丹に鵲の図」を中央にして「蓬莱山四貝の図」を左右に配した朝鮮毛綴の胴懸を公開します。これらの懸装品はいずれも江戸時代に月鉾を飾った品々で、現在の鉾の様子とはまた違った魅力があります。そのほか、これも江戸時代の品である「下水引・緋羅紗地花鳥霊獣図刺繍 二番水引・金地鶏頭文様錦織 三番水引・紺地蜀江文様錦織」もご覧いただきます。

月鉾小天井「源氏五十四帖扇面散図」と『月鉾天井画乃記』
 月鉾には数々の装飾が施されていますがその中のひとつに天井軒裏に描かれた金地彩色の「源氏五十四帖扇面散図」があります。源氏物語の各場面を扇面に見立てて描いたもので、作者は月鉾町に住んでいた岩城九右衛門宗廉と伝えます。この絵に関しては、江戸時代後期の国学者城戸きど千楯ちたて(1778−1854)が、天保6年(1835)にこれをつぶさに見分して書き記した『月鉾天井画乃記』(個人蔵)という資料が残されています。源氏物語を題材にして国学者の興味を惹いた月鉾の天井画は、年月を経ても往時の魅力をそのままに現代に伝えられています。

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