円祭 其之十七 開廊50周年記念 三輪 龍氣生 展 -百鳳集う-

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【作家】三輪 龍氣生
【期間】2022年6月9日(木)~ 6月26日(日)
【開館時間】10:00~18:00(会期中無休)
【休館】会期中無休
【料金】無料

https://www.g-taigado.com/exhibition/

会場

会場名:大雅堂
webサイト:https://www.g-taigado.com
アクセス:〒605-0073 京都市東山区祇園町北側301-2
電話番号:075-541-7388

概要

*作家在廊予定:9日(木)~11日(土)12:00~17:00

展覧会に向けたコメント
まだ私も若い頃、大雅堂 庄司惠一さんからの御意向で私の個展を二回して下さった。
その頃、画廊主は油が乗り切っていて中々やり手の人だなあと思っていた。
それから長い年月が経った。
一昨年、私は陶号を改め龍氣生としての最初の個展を、山口県立萩美術館・浦上記念館で行った。
そこへ全く見知らぬ青年が会場に突如現われて来た。
聞けば大雅堂の当代であり、庄司雅一と言う。あの惠一さんの息子さんではないか。
想像だにしなかった事でびっくりした。
私は急にタイムスリップして当時を思い出した。
そう言えば御父君の下で修行している若い息子さんがいた。
その彼は既に父親の言いなりではなかった。
ほんの些細な事であったが親子の違いを私は幽かに憶えている。そんな事は痕跡もなく忘れているだろうと思ったら、意外にも彼ははっきり憶えていてその事実の詳細を話してくれた。
親爺には親爺の思考があり、ジェネレーションの異なる息子には息子の捉え方があって当然である。
あれから幾月の息子さんが、今私の眼前にいる。ギャラリストとして実に存在感を持った成長振りである。これから先まだ一回りも二回りもの伸び代を予感させる。
画廊創業者の父親にとって、何が幸せかと言ったら、この様な息子さんを持った事に勝るものはない。
され、確か岡本太郎であったと思うが、「芸術家に二つの道があるとすれば、優れた芸術家は必ずより困難な道を選ぶ」と言っていた。
私にはそんな大それた力は無いが、「自分がわくわく、はらはら、どきどきする方の道を選ぶ」と言いたい。
制作中の作品を前に、ここをこうやってみたらどうなるのだろうかと言う熱い期待で、土を取ったり、付けたり、何度も何度もやり直して、それは私にとっては山を動かすような大工事であるが、私の選んだ道ではいつの間にか興奮気味になり、スリルを味わったりもする。その騒動の中で、私は時々新しい自分に出会ったりする。
そう言う自分が次のシリーズを背負ってくれ、新境地での出発になる。
ここに並べられている作品達は皆この様にして生まれ出たものである。

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