JUN KANEKO KYOTO 2016

Art Picks TOPに戻る Art Picks TOP 前のページに戻る Back
金子2 B2ポスター

開催情報

【作家】金子潤
【期間】2016年4月3日(日)~30日(土)
【開館時間】 10:00〜18:30
【料金】無料

http://www.gallery-sokyo.jp/exhibitions/current/2016/index.html

会場

会場名:艸居
webサイト:<http://www.gallery-sokyo.jp/
アクセス:〒605-0089 京都市東山区元町381-2
電話番号:075-746-4456
開館時間:10:00〜18:30
休館日等:-

概要

 現代美術 艸居でのJUN KANEKO KYOTO 2014 の初個展に引続き、2回目となる本展は金子潤氏が日本空間における、フォルム、スケール、色、間の取り方 について更なる試行と模索を繰り返し制作した作品をご紹介致します。また、艸居という限られたスペースだけでなく、床の間や坪庭、寺、石畳など、様々な日本空間での設置を試みます。リズミカルに設置された作品は、もともとあった空間に息吹を吹き込み、金子潤氏の立体抽象の世界をつくります。オマハプロジェクトで巨大なダンゴを制作する事で、輝く先駆者として前人未踏の建築的スケールの作品を制作した金子潤氏。文化も歴史も、アメリカとは全く違う古都京都でパラドックスなスケールに挑戦します。
 金子潤氏は1942年に名古屋市で歯科医の家に生まれました。幼少期から絵画の才覚を発揮し、小川智のもとで絵画の勉強をしました。1963年に画家を目指し渡米。そのころのアメリカンアートと言えば、ポップアート、ハプニング、ボディーアート、ミニマリズムなど、目覚ましく新しい実験的な手法が台頭する時代でした。しかし、彼が降り立ったカリフォルニアは、ジョン・マソン、ピーター・ヴォーコス、ジェリー・ロスマンやケン・プライス達による前衛陶芸が開花した頃で、それまで平面の世界にいた金子潤氏にとって、自由自在にフォルムできる土に無限の可能性を見いだしました。立体面に透明感のある釉彩で描かれたスパイラルやドット、スプラッシュペインティングの様に釉薬が飛び散った作品は、サム・フランシスやモリス・ルイスなどのポスト・ペインタリー・アブストラクションを思わせますが、金子作品の魅力はずんぐりとしたフォルムに彼の内面性が現れているところにあり、更に触れてみた時に伝わるガラス釉の温度や、暖かみのあるカーブは親近感に満ち、沸々とした情熱と揺るぎない信念を感じます。
 メアリー&フレッド・マーラーの前衛陶芸コレクションとの出会い、ジェリー・ロスマン、ピーター・ヴォーコスといった前衛陶芸の巨匠との出会い、そして、オマハプロジェクトのきっかけとなった大きな窯、オペラのプロデュースとデザインもその一つでしょう。どの偉大な成功者もそうした様に、金子潤氏も舞い降りてくる偶然の機会を、芸術家として持ち合わせている気鋭な想像力と型破りな発想で作品を完成させたのです。そして艸居もそんな機会に恵まれ、こうして日本で展覧会を開催させて頂ける事を光栄に思っております。この本展を機に、より多くの方にご高覧頂けます事を切に願っております。

現代美術 艸居

« Art Picks TOPに戻る « Art Picks TOP
助成: