ウィリアム・ケントリッジ 《時間の抵抗》

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開催情報

【作家】
ウィリアム・ケントリッジ

【期間】2014年2月8日(土)~3月16日(日)
【料金】一般500(400)円、大学生300(200)円
*( )内は前売り・20名以上の団体料金
*高校生以下および18歳未満、70歳以上の方は無料(入館の際、証明できるものをご提示ください)
*障害者手帳等をご提示の方および付添者1名は無料
前売券期間限定販売:2013年12月10日(火)– 2014年2月7日(金)
京都市内の大学生協プレイガイド、ジュンク堂書店京都店、京都総合観光案内所、MEDIA SHOP、ガクブチのヤマモト東店

http://www.parasophia.jp/events/a/william-kentridge/

会場

会場名:元・立誠小学校 講堂
webサイト:http://www.rissei.org/
アクセス:〒604-8023 京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町310-2(木屋町蛸薬師下ル)
開館時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)
休館日等:水曜日休み

概要

「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」の開催一年前のプレイベントとして、南アフリカの美術家ウィリアム・ケントリッジの大規模映像インスタレーション作品《時間の抵抗》[原題:The Refusal of Time](2012)の展示公開を行います。5面スクリーンへの映像投影と多重音響、象徴的な運動機械を組み合わせた複雑な構成の本作品は、2012年のドクメンタ13(カッセル)に出品され、その時間を巡る深い考察と重厚な視覚表現によって世界中から訪れた数十万人の鑑賞者を魅了しました。京都での展示はアジアでは初めての紹介になります。ウィリアム・ケントリッジは、文化庁招聘による初来日時の同志社大学での講演会(2008)や京都国立近代美術館、東京国立近代美術館、広島市現代美術館を巡回した日本初の大規模な個展の開催(2009–10)、第26回京都賞・思想・芸術部門の受賞(2010)など、京都と深い絆で結ばれた美術家でもあります。

1980年代末からケントリッジは、木炭とパステルで描いたドローイングを部分的に描き直しその変化を35 mm映画用カメラで撮影して制作する「動くドローイング」とも呼べるアニメーション作品で世界の美術関係者に衝撃を与え、現在もなお世界中の若い世代の美術家たちに大きな影響を与え続けている美術家です。

《時間の抵抗》は、20世紀初頭の近代物理学の誕生を研究するハーバード大学の科学史家ピーター・ギャリソンとケントリッジとの時間を巡る対話から着想され、野生動物にも似た美しく俊敏な踊りで知られる南アフリカの女性ダンサー、ダダ・マシロとのワークショップの過程で生み出された作品です。時間の意味を求める人間の飽くなき努力と人間に定義されることを拒むかのような時間の不思議さ、一方で人間が定義した時間の規則や拘束から逃れようと抗う人間、こうした両義性を内包するこの作品は、近代の普遍的で根源的な問題を執拗に検証し続けているケントリッジの、知の現在位置を明示する重要なマイルストーンと言えます。全部で6部制作された本作品は、ドクメンタ13で公開された直後に、そのほとんどが世界の有力美術館によって収蔵され、エディション5/6は日本のコレクションに収蔵されることになりました。今回の展示は所蔵者の石川コレクション(岡山)のご協力により実現することが出来ました。

【主催】京都国際現代芸術祭組織委員会、一般社団法人京都経済同友会、京都府、京都市
【後援】公益財団法人稲盛財団、国際交流基金
【特別協力】石川コレクション(岡山)
【協力】京都工芸繊維大学、京都市立芸術大学、京都精華大学、京都造形芸術大学
【助成】公益財団法人野村財団
【認定】公益社団法人企業メセナ協議会

イベント、その他

ウィリアム・ケントリッジによるレクチャー
作家自身が、展示作品《時間の抵抗》について語ります。
講師:ウィリアム・ケントリッジ
日時:2014年2月22日(土)13:00–15:00
会場:先斗町歌舞練場
   〒604-8003 京都市中京区先斗町三条下ル
   アクセス情報:
   www1.odn.ne.jp/~adw58490/access6.html
言語:英語(日本語逐次通訳あり)
定員:350名
入場料:無料(申込不要)

プロフィール

ウィリアム・ケントリッジ●1955年南アフリカ共和国ヨハネスブルグ生まれ、同市在住。2010年に第26回京都賞受賞。「動くドローイング」とも呼ばれる素描をコマ撮りした手描きアニメーション・フィルムをはじめ、版画、インスタレーション、パフォーマンス、人形劇、オペラなどに幅広く取り組んでいる。また、俳優、演出家、著述家など多彩な分野でも活躍している。1999年にカーネギー賞1999/2000、2003年にカイザーリング賞、2008年にオスカー・ココシュカ賞、2010年に第26回京都賞(思想・芸術部門)を受賞。2001年から2003年まで大規模な個展がハーシュホーン博物館と彫刻の庭(ワシントンD.C.)、ニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート(ニューヨーク)ほかアメリカ国内と南アフリカ共和国を巡回。2009年から2012年にかけて個展「ウィリアム・ケントリッジ 5つのテーマ」展がサンフランシスコ近代美術館、ノートン美術館(フロリダ州ウェストパームビーチ)ほか欧米とイスラエルを巡回。演出を手がけたオペラ作品にはモーツァルト作曲『魔笛』(2005年から2011年にかけてモネ劇場などで上演)、ドミートリイ・ショスタコーヴィチ作曲『鼻』(2010年から現在にかけてメトロポリタン・オペラなどで上演)など。国際展への出品は、1996年の第10回シドニー・ビエンナーレ、1997年のドクメンタ10、1999年の第48回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展、2000年の第3回光州ビエンナーレ、2001年の横浜トリエンナーレ2001、2002年のドクメンタ11、2005年の第51回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展、2008年の第16回シドニー・ビエンナーレ、2012年のドクメンタ13など多数。2008年に文化庁の招聘により初めて京都に訪れ、同志社大学、京都国立近代美術館、丸の内カフェ(東京)で講演会を行う。2009年から2010年に個展「ウィリアム・ケントリッジ——歩きながら歴史を考える:そしてドローイングは動き始めた……」が京都国立近代美術館、東京国立近代美術館、広島市現代美術館を巡回。同展の会期中には、2008年に第16回シドニー・ビエンナーレで初めて上演したレクチャー/パフォーマンス「I am not me, the horse is not mine」を京都(京都会館、2009)と広島(南区文化センター、2010)で行う。2010年には京都賞の受賞のために来日し、三度目の入洛となる。《時間の抵抗》(原題:The Refusal of Time、2012)の制作過程において、2011年にピーター・ギャリソン、フィリップ・ミラーと共にパリのル・ラボラトワールの「experiment No 12」として「The Negation of Time, Prologue」展を開催し、ヨハネスブルグのマーケット・シアターで二週間に渡るパフォーマンスのプログラム『Refuse the Hour』を上演。作品の制作後には同名の、およそ1時間25分のオペラ『Refuse the Hour』を第66回アヴィニョン演劇祭(フランス・アヴィニョン、2012)で初演。

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