開催情報
【作家】瀧口修造・宮脇愛子
【期間】2018年6月2日(土) – 6月30日(土)
【開館時間】11:00-18:00
【休館日等】日・月・祝祭日
【料金】無料
会場
会場名:ART OFFICE OZASA/ozasakyoto
webサイト:http://www.ozasahayashi.com/
アクセス:〒602-8216 京都市上京区竪門前町414 西陣産業会館207(堀川今出川南西 西陣織会館 西館)
電話番号:075-417-4041
開館時間:11:00-18:00
休館日等:日・月・祝祭日
概要
この度、ART OFFICE OZASA では「瀧口修造 宮脇愛子 ca.1960」展を開催いたします。
戦前・戦後を通してあらゆる表現分野の多くの作家と交流した詩人で美術評論家の瀧口修造(1903-1979)。シュール・レアリスム芸術を基軸に、日本における前衛芸術の精神的・理論的支柱として活発な評論活動を展開します。 読売アンデパンダン(1951)、実験工房(1951)、タケミヤ画廊での企画など常に現代美術に刺激を与え続けましたが、 1960 年以降、国際展の審査、新聞や雑誌など職業的に書くことに矛盾を感じ、1963 年にはそれらいっさいをやめます。 その一方で1960 年以降、南天子画廊での初個展(1960)をはじめ、数多くのデッサンやデカルコマニー、バーント ドローイングなど造形作品を残しており、これらは近年、瀧口独自の表現として益々注目されています。
宮脇愛子(1921-2014)もまた瀧口と親密に交遊した作家でした。1953 年、義理の姉であった神谷伸子を通じて阿部展 也、斎藤義重に師事します。養清堂画廊での初個展(1958)ののち、瀧口の勧めでイタリアミラノへ移り住み、フォン タナ、カステラーニ、マンゾーニ、そしてパリのマンレイなど多くの作家と交流し、本格的に作家活動を始めます。一時 帰国した1962 年1 月には東京画廊で個展を開催し、その時に出会ったパリの画商アンドレ・シェレールと契約し、1 年 間パリに滞在し作品制作をします。そして同年10 月には、アンドレ・シェレール画廊にて個展を開催し、これを契機に ニューヨーク、ワルシャワを始め世界各地の主要な美術館での発表が始まります。
ほぼ時を同じくして鬼籍に入った宮脇愛子(2014 年没)とアンドレ・シェレール(2015 年没)。
この度、ART OFFICE OZASA は、アンドレ・シェレールのプライヴェートコレクションからパリ・モンパルナスのアト リエで制作された宮脇愛子の初期の重要な作品の里帰りを実現することができました。
これを機会に初公開作品を含め1958 年~1962 年の宮脇愛子作品6 点、瀧口修造の1960 年以降の未発表作品10 点を併 せて展示いたします。またプライヴェートコレクションから宮脇愛子旧蔵の瀧口修造作品4点も併せて展示いたします。
具体美術、もの派をはじめ、世界から熱い視線を集める戦後日本美術。その中でも1960 年代の草間彌生、田中敦子など 女性陣の活躍は一層際立った輝きを放っています。宮脇愛子もまた1967 年にはグッゲンハイム美術館に作品買上となり、 世界各所の美術館に収蔵されれています。しかし、まだまだ十分な評価がされているとは言い難く、本展示が再評価の 一端となることを願っております。
今日まで目にする機会の少なかった宮脇愛子の1960 年初頭、パリでの制作をご覧いただける貴重な機会となります。 また造本作家グループ<Les fragments de M>による、瀧口修造のルリユール(工芸としても製本)作品もあわせて ご覧いただけます。
ぜひご高覧賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。
ART OFFICE OZASA