開催情報
【作家】小嶋 崇嗣
【期間】2022年2月22日(火)- 2月27日(日)
【開館時間】12:00―18:00
【休館日等】月曜
【料金】free
※入場は閉館の30分前まで。
http://kunstarzt.com/Artist/KOJIMA/Takashi.htm
会場
会場名:KUNST ARZT
webサイト:http://kunstarzt.com/index.htm
アクセス:京都市東山区三条神宮道北東角2F
電話番号:090-9697-3786
概要
KUNST ARZTでは、2年ぶり2度目となる
小嶋崇嗣の個展を開催します。
小嶋崇嗣は、商品の“脇役”をジュエリーにする
コンテンポラリー・ジュエリー・アーティストです。
それは通常“廃棄されるモノ”であり、
大量消費社会における生き方について考えさせられます。
小嶋はこれまで、プラモデルのランナーや
「CHANEL N°5」の香水瓶をジュエリーという
真逆の価値に変換してきました。
本展では、真珠を取り出された白蝶貝を
“バロックパール”としてジュエリーにする試みと、
イミテーションパールを展開していた
シャネル関連の作品を展示することで、
様々な関係がリンクする構想です。
(KUNST ARZT 岡本光博)
展覧会プラン
メインルームには新作のバロックパールを用いた作品を展示し、
サブルームには「Chanel N°5」の香水瓶を用いたシリーズを
関連づけて展示します。
1889年に日本で始まった本格的な真珠の養殖は
1917年に量産に成功。1919年ロンドン市場で売りに出されるが
天然真珠中心であった欧州では攻撃の的になり
1921年パリで裁判に発展しました。
同じ時期パリの「CHANEL」では1921年以降から、
後に革命的といわれるイミテーションパールを使った
ジュエリーの販売を開始。『「真の意味でファッションのために」
という基準を踏み外さない限りどんな手段でも許される』
と言ったココシャネル。世を賑わした真珠裁判を
知らなかったはずがなく、イミテーションパールの販売の着想に
少なからず影響を与えたのではないかと仮定しました。
また、バロックパールのデザインモチーフは
日本で真珠養殖が始まる1880年代にイギリスで起こった
アーツ&クラフト運動の仕事からきています。
第二次産業革命ともいわれるデジタル社会に生きる現代と、
産業革命のカウンターとして生まれたアーツ&クラフト運動の
考え方は現代の作り手として呼応する部分が多いです。
展覧館全体を同時代のモチーフ、材料で統一する事で
より強いメッセージを感じられる展示になると考えています。
PARFUM
誰が使ったともしれない香水瓶の残り香を身にまとう
香水「N°5」が発売されたのは1920 年。
約100 年のあいだ、様々な時代の女性が
同じ匂いを身にまとってきました。
同じ香りに対して、身に付けた人
それぞれに違う人生、想いが宿っています。
誰かが使用した香水瓶を用いる事で、
誰とも知れない人の記憶を身にまとう。
身につけて確かに匂いとして存在しているが
目に見えない香水。
実在して目に見えるが身につけられない香水瓶。
消えるモノと消えないモノ。
身体と記憶。
「香水」として売られている
両者のもつ消費社会での役割と、
匂いのもつ人の気持ちや記憶との関係性を、
ジュエリーという身につける形にする事で
可視化しています。
アーティストステートメント
私は消費社会の中で、
あくまで商品の主役ではないモノの持つ
役割、痕跡、造形に常に興味が引かれます。
商品を買うと、商品と意識して買ったものとは
別の「何か」が必ず付いてきます。
例えばパッケージや緩衝剤は販売商品の一部だが、
それを買っている意識は低い。
そのような「何か」の中には
主役の商品以上にその商品の本質を示すモノが存在します。
そういったモノを作り替え、
身に付けてコミュニケーションツールとすることで、
社会生活の中に新しい思考、物語が
紡ぎだしていけると考えます。
経歴
1978 京都府生まれ
2003 京都造形芸術大学 環境デザイン学科 建築コース卒
現在 FACILE jewelry 主宰
展覧会
個展
2016 RUNNER (gallery C.A.J / 京都)
2019 POINT (GALERIE ROB KOUDIJS / アムステルダム)
2019 PARFUM (KUNST ARZT / 京都)
主なグループ展ほか
2015 SOFA Chicago (Charon Kransen Arts / Navy Pier / シカゴ)
2016 JEWELLRY BOX (MICHEKO GALLERIE / ミュンヘン)
2016 CULT
(Stedelijk Museums-Hertogenbosch / スヘルトーヘンボス)
2017 Venice Project 2017 展示イベント (URANO / 東京)
2017 MIMOOL (Gallery goldfingers /コペンハーゲン)
(東大寺 /奈良)(Seoul National University/ソウル)
2018 Sverige/Japan 2018
(Nutida Svenskt Silver / ストックホルム)
2018 BLICK nach JAPAN (Galarie BIRO/ミュンヘン)
(Musee du bijou contemporain/ カーニュ シュル メール)
2019 PAN Amsterdam
(Galerie Rob Koudijs / Amsterdam RAI / アムステルダム)
2019 TRAP (ミュンヘン)(het labo atrium / 東京)
2020 TANGIBLE DIALOGUE (VICEVERSA / ローザンヌ)
(HOLL IN THE WALL / 東京)
2020 BEIGE (Matte Saabye?s galler / コペンハーゲン )
2021 UPENDED LIVES (MOBILIA GALLERY / ボストン)
2021 COLOR (ATTA GALLERY / バンコク)
コレクション
Design Museum Den Bosch / スヘルトーヘンボス , オランダ
Espace solidor, Musee du bijou contemporain
/ カーニュシュルメール , フランス
CODA Museum / アペルドールン, オランダ
“The Alice and Louis Koch Collection”
in the Swiss National Museum / チューリッヒ, スイス
賞
2007 JJAジュエリーデザインアワード
*日本ジュエリーデザイナー協会会長賞
2012 日本ジュエリーアート展 *奨励賞
2012 JJAジュエリーデザインアワード *佳作 *技術賞
2018,20,21 SCHMUCK 入選 / ドイツ