開催情報
【作家】栗田咲子、菱木明香、リース直美
【期間】2021年11月13日(土)–2021年12月5日(日)
【開館時間】11:00–19:00
【休館日等】月曜
【料金】無料
https://gallery.kcua.ac.jp/archives/2021/7245/
会場
会場名:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
webサイト:https://gallery.kcua.ac.jp
アクセス:〒604-0052 京都府京都市中京区押油小路町238-1
電話番号:075-253-1509
概要
静物画を英語で「still life」(動かない生命)と表すのはよく知られたことですが、例えばフランス語では「nature morte」、イタリア語では「natura morta」(死んだ自然)となることから、西洋では古来、動くものが生と見なされてきたのだと考えられます。一方、日本語で「still life」を「静かな物」と訳したのには、日本では八百万の神々として自然物や自然現象を神格化し、万事に命が宿ると考えられてきたことが関係しているのかもしれません。では、現代に生きる私たちは果たして「生」をどのように捉えているのでしょうか。
静物画=still life、またその間にコンマを入れて“Still, life”とすると「まだ、そこに命がある」「まだ、生きている」という意味に転じます。このたった一つの小さな記号が、言葉の意味を大きく変える力を持っているのです。日常的なものを起点として広がる世界を描く3人の作家、栗田咲子、菱木明香、リース直美によって企画された本展では、こうした言葉遊びを手がかりとして、何気なく通り過ぎていく日常の中にある「生」とは何かを考えるアーティストのまなざしが示されます。誰もが日々目にしているようなありふれた場面で、少し視点を変えて物事を見つめてみると、世界が大きく違って見えてくる。そんなマジックが起きる瞬間を鑑賞者と共有するためのスイッチが、そこには仕掛けられています。
そしてそのスイッチは、みる人それぞれに違ったマジックの効果をもたらすことでしょう。私たち一人一人が世界を見つめる視点に、同じものは一つとしてないのですから。この展覧会が、日常を彩る「生」に溢れた、めくるめく世界への入り口となりますように。