アーティスト・イン・レジデンスプログラム2022成果発表会:アンチー・リン×花形槙

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開催情報

【日時】2022年10月29日 (土)
    開演:17時、開場16時30分
【料金】無料(要事前予約)

https://www.kac.or.jp/events/32769/

会場

会場名:京都芸術センター フリースペースほか
webサイト:https://www.kac.or.jp
アクセス:〒604-8156 京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2
電話番号:075-213-1000

概要

京都芸術センターと台北パフォーミングアーツセンター(TPAC)が協働して実施した、アーティスト・イン・レジデンスプログラムの成果発表会を開催します。

エクスチェンジプログラムである本事業では、当館からTPACが主催するレジデンスプログラムである「Asia Discovers Asia Meeting for Contemporary Performance(ADAM)」に参加するアーテイストを派遣し、TPACは当館のスタジオを使って滞在制作を行うアーテイストを派遣します。

当館が派遣した花形槙は、8月に台北市と台東で開催されたADAMに参加し、新作を制作、発表しました。そして、TPACからは、ADAMの協働キュレーターを務めたアンチー・リンが派遣されました。アンチーは、10月の1ヶ月間京都で滞在制作を行います。

本成果展では、この2人のアーティストが、それぞれのレジデンスプログラムで得た成果や、制作した作品を発表します。ニューメディア/テクノロジー/身体の在り方への関心をゆるやかに共有しながらも、独立した手法と視座の下で作品制作を進めてきた2人による、作品発表の機会に是非ご期待ください。

成果発表の内容について
アンチー・リン 
近年アンチー・リンは、自身のルーツであるタイヤル族のコミュニティで口承される”Temahahoi”という忘れられつつある土地について、クィア的視点から探求を続けてきました。今回の滞在制作では、日本の博物館に収蔵されているタイヤル族の工芸品についてリサーチを行い、周縁性/被支配者といった言葉だけでは語りえない資料群への新しいナラティブを編みなおし、”Temahahoi”との再接続を試みます。本イベントでは、その成果をパフォーマンス、インスタレーション作品として発表します。

花形槙
高度資本主義社会が規定する人間像からの脱却を試みる
”still human”(2021)を発表した花形。「コロナ禍以降のエコロジー」というテーマで開催されたADAMに参加し、アイデンティティと環境問題に関する議論や台湾原住民の生活等に刺激を受けながら、”still human”を拡張するアイディアについて思索を重ねてきました。本イベントでは、ADAMで発表したパフォーマンス作品の発表を行います。

プロフィール/アンチー・リン(Anchi Lin/Ciwas Tahos*)
台北(台湾)を拠点に活動する、パフォーマンス、ニューメディアアーティスト。台湾の先住民族であるタイヤル族と台湾系漢民族にルーツを持つ。サイモン・フレーザー大学(カナダ)でヴィジュアルアートの美術学士を取得後、現在は台北芸術大学(TNUA)でニューメディアアートの美術修士課程に在籍中。言語、アイデンティティ、ジェンダー、環境への関心と実践の中で、ビデオ、パフォーマンス、サイバースペース、インスタレーションといった方法を用いながら、家父長的な体制を乗り越えたり、かき乱したりする認識の在り方について探求する。
近年の展覧会に、個展「mgluw tuqiy na Temahahoi」(Artspace Aotearoa、2022年、ニュージーランド)、ドクメンタ15における「Pswagi Temahahoi project」への参加がある。最近の主な作品に、「Phantasmapolis Asia Art Biennale」(2021年、台湾)で発表した”Perhaps she comes/to__Alang”、「Green Island Human Rights Art Festival」(2021年、台湾)で発表した”The Land in the Middle of the Pond”など。
*タイヤル語での呼び名。
https://anchilin.ca/

プロフィール/花形 槙(はながた・しん)
慶應義塾大学SFC卒業、多摩美術大学大学院修士課程メディア芸術プログラム修了。テクノロジカルに加速する資本主義社会において揺らぐ、自-他の境界、人間-非人間の境界への関心のもと、「私」でなくなっていく/「人間」でなくなっていく肉体のための装置の開発・実践・提供を行う。
最近の発表に、「第25回文化庁メディア芸術祭」(日本科学未来館)、「擬風景展」(東京藝術大学陳列館)、「Stilllive」(ゲーテインスティトゥート東京)など
https://www.shinhanagata.com/

Asia Discovers Asia Meeting for Contemporary Performance(ADAM)
アジア太平洋地域からアーテイストを招聘し、毎年新たに設定されるテーマに沿って、対話やコラボレーションを通じて作品制作を行う、レジデンスプログラム。台北パフォーミングアーツセンター(TPAC)のオープン(2022年8月)に向けたパイロット事業として、2017年から開始し、2020年かあら新型コロナウイルスの影響による中止を経て、今年再開した。
「パンデミック後のエコロジー( Post-pandemic ecology )」をテーマとして掲げる今回のADAMでは、アーティストが下記の領域において対話、制作、成果発表を行った。
1) 身体、パフォーマンス、エコロジー(Body, Performance, and Ecology)
2)パンデミック後のに向けたグリーンアート(Green art for the post-pandemic era)
3)芸術的手段としての身体実践(Somatic practices as artistic methods)
キュレーターは、リバー・リン(River Lin)が務め、協働キュレーターとして現在京都で滞在制作中のアンチ―・リンが参加した。

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