マヤ・ワタナベ「Suspended States | 滞留」

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開催情報

【作家】マヤ・ワタナベ
【日程】2021年11月20日 (土) – 2022年1月10日 (月・祝)
【時間】10:00~20:00
【休館日等】12月26日(日)から、1月4日(火)は臨時休館・年末年始休館

https://www.kac.or.jp/events/31211/

会場

会場名:京都芸術センター ギャラリー北・南
webサイト:https://www.kac.or.jp
アクセス:〒604-8156 京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2
電話番号:075-213-1000

概要

この度、京都芸術センターでは、アーティストとして経験や実績を積み重ねてきた中堅アーティストを個展形式でとりあげる「FOCUS」の3回目として、マヤ・ワタナベ「Suspended States | 滞留」を開催します。

オランダを拠点に活動するマヤ・ワタナベは、映像あるいはカメラの持つ特性を活かし、時間や焦点を巧みに操ることで、自然や人工、人間と動物といった関係性の中から人間の知覚を超えるものの存在を想起させるような作品を制作してきました。

《Earthquakes》は、ワタナベが南米を代表するフェスティバル「SESC_videobrasil」で京都芸術センター賞を受賞したことによる副賞として、2017年の2ヶ月間、京都芸術センターのアーティスト・イン・レジデンスプログラムに参加した際に制作された作品です。自然物を用いつつも人工的な舞台セットとして仕組まれた空間における、不穏な秩序とやがて訪れる崩壊は、映像のもたらす徹底した客観性によってより大きな連続性へとわたしたちの意識を促します。

厳冬期は代謝を下げ冬眠状態になることで知られるフナをモチーフにした《Stasis》は、身体を極限まで環境に適応させる、「仮死」という生命の生存戦略を探ります。鱗に覆われたフナの表皮が変化する様をゆっくりとクローズアップで映し出す映像は、身体で起こる包摂と抵抗の絶え間ない拮抗、生存と非生存のあわいを捉えます。

ワタナベの作品で示される、ミクロからマクロのレベルの、そして人間を超えた時間軸で繰り返される破壊と再生は、世界の成り立ちへの想像をわたしたちに喚起させます。

マヤ・ワタナベ(Maya Watanabe)
リマ(ペルー)出身、アムステルダム(オランダ)在住。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ博士課程在籍。映像インスタレーション作品を主に制作し、人間あるいは人間以外の生物における生と死を微視的視点と巨視的視点を交差させながら見つめる。近年は出身国であるペルーの紛争から暴力の歴史と痕跡をあらわにする作品も手掛けている。また、舞台公演の美術や音響の分野でも活動している。
ワタナベはこれまでにデ・ポン美術館(オランダ)、国立21世紀美術館(イタリア)、リマ美術館(ペルー)、パレ・ド・トーキョー(フランス)等で展覧会を開催するほか、京都芸術センターとの出会いのきっかけとなった SESC_videobrasil(ブラジル)、第13回ハバナ・ビエンナーレ(キューバ)、アジア・アート・ビエンナーレ(台湾)、北京ビエンナーレ(中国)などの国際的なフェスティバルにも参加。2018年に、ハン・ネフケンス財団のARCOマドリッド・ビデオアート・プロダクション・アワードを受賞。

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