開催情報
【作家】近藤康弘
【期間】2018年6/16(土)-24(日)
【開館時間】11:00-18:00 最終日6/24(日)のみ17:00で終了
【休館日等】
※展示期間中は6/20(水)のみお休み
※6/12(火)-15(金)は展示準備のためお休み
※展示片付けのため6/25(月)–28(木)はお休み
【料金】無料
会場
会場名:手しごとの器・道具 テノナル工藝百職
webサイト:http://hyakushoku.petit.cc/
アクセス:〒606-8397 京都市左京区聖護院川原町11-18
電話番号:075-200-2731
開館時間:11:00〜18:00
休館日等:火・水曜定休(個展期間中などは水曜休)
概要
栃木県益子町で作陶される、近藤康弘さん。
2015年以来、およそ三年ぶりの百職での個展です。
・
無欲の強欲―。
この言葉が出たのは、撮影用の作品を送ってもらってから電話で話している時です。
・
慰労会の際に何を召し上がりたいかと近藤さんに訊ねると、
「味にうるさいわけでもないし、食に特別なこだわりがあるわけでもないけど、
だからと言ってなんでもいいわけでもないっていう厄介なところもあるんですよねえ」
と笑いながら仰るので、
「そういうのが一番性質が悪いんですよ」と少し呆れながら嗜めると、
「そう、だから俺、昔、ある人に無欲の強欲って言われたことがあるんですよ」
と、満更でもないような口ぶりで近藤さんは嬉しそうに語るのでした。
そして今回、百職での約三年ぶりの個展ということで、
何か特別に力を入れている作品だったり、心に期するものはありますかと訊ねると、
「いえ、格別にこのアイテムがとかはなく、ただ三年経った今、
自分そのものがどう変化してこられたのかを見せることが出来ればと」と言ってから、
続けてすぐに
「あ、これこそまさに無欲の強欲ってやつかもしれないですね」と。
…まさにその通り。
いかにも何気ない顔をしながら裏を返せばすべての作品が、言わば勝負球ということ。
多少補足するとすれば、
陶芸の道に入った時から憧れていた薪窯での作品づくりにも
これからは本格的に腰を据えて取り組みたいとのことで、
今回の展示作品にも少し薪窯の仕事のものも入ってくるようです。
これまでと変わらず、暮らしの中で当たり前のように使える、
ふだんの家庭料理を支える頼もしいうつわを作る仕事。
ただ、そのなんでもない普遍性というやつこそが、もっとも手強く、とんでもなく難しく、
しかしその制作にこそ、無欲の強欲を燃やす近藤さんの熱は向けられており、
それはこれからも淡々と静かに燃え続けるようです。
近藤康弘さんの仕事が結集した久々のうつわ展、
ぜひたくさんの皆さまにご覧になって頂けましたら幸いです。