“Домой – シベリア鉄道 -” 小池貴之 写真展

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開催情報

【作家】小池貴之
【期間】2020/12/15 (tue.) – 12/20 (sun.)
【開廊時間】13:00-20:00 *最終日は18時まで
【料金】無料
【定休日】月曜、火曜休廊

会場

会場名: galleryMain
webサイト:https://gallerymain.com/
アクセス: 600-8059 京都市下京区麩屋町通五条上ル下鱗形町543-2F
電話番号: 075-344-1893

概要

「ダモイ」。旅の途中、私は何度もこの言葉を聞き、少しドキッとしていた。シベリアに抑留された人たちが聞いたという言葉だったからだ。日本とロシアの間には戦争の記憶や領土問題など今もお互いの関係に隔たりがある。北海道で育った私はそれを強く感じていた。

未知の国ロシアを知りたい。その好奇心からシベリア鉄道で旅をすることにした。ウラジオストク~モスクワまでの約9000km の区間を何度も乗り降りし、車内の人たちと話し、人や景色を撮った。出稼ぎ労働者、エンジニア、軍人、商人、旅人、様々な人と仕事や文化、政治、歴史などをグーグル翻訳越しに語り合った。彼らは饒舌で気さくで自由に話す。ロシアは閉鎖的という私の想像はひと昔前のステレオタイプだったのだろう。

「Домой」。これは故郷や家庭、帰るということを意味する言葉だ。親しくなると彼らはその言葉を多用し、自慢の風景や家族や友人の写真を嬉しそうに見せてくる。君のことも知りたいと根掘り葉ほり聞いてくるのも微笑ましい。
鉱山の労働を終えて実家へ帰る途中の男は言った。
「この鉄道があるから故郷へ帰ることができる。家族に会うことができる。君にも会えた。故郷を見せたい。」
遠くから来た私を分け隔てなく受け入れ知ろうとする彼らの姿に感動した。
気がつくと、私と彼らの間にある汚れた窓は取り払われていた。

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