開催情報
【作家】アントーニオ・ペドレッティ
【期間】2015年10月16日(金)~11月8日(日)
【料金】無料
http://gallery-tomo.com/?p=3774
会場
会場名:ギャラリー知
webサイト:http://gallery-tomo.com/
アクセス:〒604-0995 京都市中京区寺町通丸太町東南角下御霊前町633
青山ビル1F
電話番号:075-585-4160
開館時間:12:00~19:00(最終日は18:00まで)
休館日等:月曜日休み
概要
コモと京都・大阪をつなぐプロジェクト第2弾でわたしたちがフィーチャーするのは、イタリア・ロンバルディアの生粋の画家にして現代の巨匠、アントーニオ・ペドレッティだ。
昨冬、私はこのアーティストに会うため、ヴァレーゼにある彼のアトリエを訪ねた。モノクロームで統一された端正で厳かな空間。室内に充満する絵の具の香り、自分も含めた生ある動植物と感覚を共有し、リンクしているような不思議な空気。異邦人である私を受け入れる随分とあっさりした懐の深さといえばよいか。そもそも、我々は輪のように繋がっていたのだと思える作品を前にした空気。
彼の作品をみると我々東洋と、彼の地西洋の間を隔てる色彩というものがあるとするなら、日本で展示することによってその色が真に美しいグラデーションを奏でるような気がした。MAGギャラリーのサルヴァトーレが考えるように日本とイタリアの絵画の伝統の橋渡しにふさわしい。
古より、日本人は四季がみせる豊かな様相を愛でてきた。絵画においても自然と対峙する自己の実存を確認してきた。画面の上で眼を通した四季、移り変わる自然が表現されるが、それこそはペドレッティの作品の特徴でもある。ペドレッティの作品でも身のまわりの変化の変遷に常に光が当てられてきた。森羅万象、自然の再生の概念、東洋的思想における生命の輪廻。東洋と西洋の画家の精神の邂逅が垣間見ることができるのではないか。彼の描く画面の中には、誠に静かに、萌え出たばかりの若木の眩い生命力がきらめき、沼に没した老木の腐敗、礎の気配で満ちている。 今回、3つの会場で展示される作品のすべてはこうした哲学的概念を基本としている。ペドレッティの風景と日本の伝統風景の関係性を余すことなく楽しんで欲しい。