湯川洋康 ・ 中安恵一 展/ 豊饒史のための考察 2016

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GalleryPARC_Release20160612

開催情報

【作家】湯川洋康 ・ 中安恵一
【期間】2016年7月6日[水] ─ 7月17日[日]
【開館時間】11:00~19:00(金曜日のみ20:00まで、最終日は18:00まで)
【休館日等】月曜
【料金】無料 

会場

会場名:Gallery PARC
webサイト:http://www.galleryparc.com/
アクセス:〒604-8082 京都市中京区三条通御幸町弁慶石町48三条ありもとビル
[ル・グランマーブル カフェ クラッセ]2階
電話番号:075-231-0706
開館時間:11:00~19:00(金曜日のみ20:00まで、最終日は18:00まで)
休館日等:月曜日休み

概要

展覧会について
 私たちは「豊饒史」の構築を重要な制作テー
マに据えている。それは我々の暮らしにおける
「豊かさ」を再構築するための概念である。瞬く
間に飽和した物質的な豊かさによって我々の
暮らしは大きく変わった。過渡期だと思う。近未
来にむけて、物質/精神の均衡についてより意
識的になる必要があると思った。
 私たちは歴史や習俗、習慣に目を向ける。
日々の暮らしでは表立たない地層や歯車や血
肉のようなもの。テーマに基づき入念なリサー
チを重ねる。関係性を持つ物質を拾い集め、手
に取り、組み合わせ、配置し、彫刻を形作る。
さて、近世の国学者・本居宣長は、十代の頃に
架空の城主・端原氏を創造しその城下絵図と
家系図を記している。私たちは制作活動を始め
た当初、それらを見る機会を得た。二つの図は
若年期宣長の「支配しうる世界の構築願望の
現れ」と一般的に理解されているが、何よりも
この上ない精緻さが圧倒的だった。時間/空
間軸の厳密な設定と描写。〈私は如何に存在し
ているか〉という〈いま・ここ〉の把握を目指す
後の仕事へ続くこの精神性。
 翻って私たちの表現、テーマや制作過程、そ
して「豊饒史」を作ろうとする姿勢。それは私た
ちが宣長の二つの図を眼前にした経験とは切
り離せない気がしている。宣長はなぜあんなに
も美しく-それは空想的にも、描写としても-描
いたのか。この美的平衡をめぐる問いこそが、
私たちが考察の名の下に彫刻化を行う動機と
いえる。

ステートメント
 習慣・歴史・習俗をはじめとした過去から現
在にわたる人間の営為とその痕跡と向き合い、
そのメディウムやコンテクストを通じて多様な
関係性を彫刻化する作品を制作する。
 彫刻化した作品を対象の“平衡”状態と見な
し、その“平衡”を空間に配置する。
 鑑賞者が私たちの示す“平衡”と対峙するプ
ロセスを通して現代社会に介入し、多様な次元
を持つ関係性を構築する。
C.V
湯川洋康 ・ 中安恵一 Yukawa Hiroyasu・Nakayasu Keiichi

http://yukawanakayasu.net

ともに1981年度兵庫生まれ, 2012年結成。
大阪を拠点に活動。
2015年第18回岡本太郎現代芸術賞入選。
おもな展示
2016「 流暢な習慣」(江之子島文化芸術創造センター, 大阪)
2015「 羽根を休めるハビトゥス」(中之条ビエンナーレ
2015, 群馬)
 - - 「漂い、刻まれ、漂う偶然」(Galeria大正蔵, 淀江 鳥取
藝住祭)
 - – 「豊饒史のための考察」(第18回岡本太郎現代芸術賞
展, 岡本太郎美術館, 川崎)
2014「 船は港に寄せられて 港は船に選ばれる -便り
は届く-」(Kapo gallery, 金沢)
 - – 「縣神社美術館プロジェクト」(縣神社/宇治 )

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