開催情報
【作家】イ・スンチャン、イ・ミミ、オム・ユジョン、シム・ヘリン、ジュ・スラ、ジョン・フィス
【期間】2021年11月12日(金)- 11月28日(日)会期中の木金土日開廊
【開館時間】13:00-19:00
【休館日等】月曜、火曜、水曜
【料金】無料
https://www.finch.link/post/hoipoi
会場
会場名: FINCH ARTS
webサイト:https://www.finch.link/
アクセス: 〒606-8412 京都府京都市左京区浄土寺馬場町1-3
電話番号:+81(0)80 1351 9467
概要
この度FINCH ARTSではSPACE Four One Three(ソウル/韓国)との共催展「HOI-POI:Korean Contemporary Painters」を開催いたします。
※本展はSPACE Four One Threeの「HOI POI Japanese Contemporary Painters 」と同時開催です。
タイトルの「ホイ ポイ(HOI POI)」は、日本の 90年代の人気アニメ「ドラゴンボール 」で質量保存の法則を克服する「ホイポイカプセル」という道具から着想を得た。ボタンを押して投げると、ホイポイカプセルから食べ物や重たいもの、自動車、飛行機、さらには家までも、中に入れられた物が「ポン」と飛び出す。いつでも自分の家を召喚することだって可能なわけだ。展示では、国境を越えて作品を互いに見せる交流の仕方を改めて提示する。韓国と日本で紹介される海外のアーティストのほとんどは、 国際的な名声と地位を既に得たアーティストに限られている。ペインティングの場合も同様で、日本では単色画 と民衆美術を中心に韓国の美術は紹介された。他方で韓国も、2010 年代以降 精力的に活動している日本の同世代のアーティストは、まだあまり紹介されていないのが実情である。ウェブとSNSを介して アクセスできる環境ではあるが、アクセス可能な情報は未だ限られており、アーティストと作品に細かく触れることなく、フォローやいいね! を押すだけの消極的な経験どまりになってしまう。美術館をはじめとした規模の大きい展示で著名アーティストが紹介されることはあっても、パンデミックによって国内における文化芸術プロジェクトに限らず、海外交流プログラムも同様に縮小してしまっている。「HOI POI」プロジェクトとして、ソウルと京都を拠点とした海外交流のきっかけを生み出したい。今までの限られた国際交流の枠組みを克服し、韓国と日本の文化共感帯による韓国と日本の現代美術における同時代的な接点を発掘する。(SPACE Four One Three)
先日終了したアートフェア「Art Collaboration Kyoto」の開催をきっかけとして、本交流展は企画されました。FINCH ARTSがコラボレーション相手としてSPACE Four One Threeにお声がけし、どうせならアートフェアにとどまらずそれぞれのスペースで日本のアーティストと韓国のアーティストの交換展をやろう、ということになったのです。本展覧会では韓国のペインター6名を紹介します。参加作家は20代から30代で表現の幅は広く、キャリアも様々、韓国のペインティングといってももちろん一括りにはできません。日本と同じようにそこには個々人の絵画に対する姿勢があるだけです。しかし粒が集まり波になるように、大きな動きとして見ることは可能かもしれません。文化的な背景、摂取しているカルチャー、住んでいる地域の商品の色、建物の素材それらも絵画からは読み取れるかもしれません。もちろんアーティストの哲学、思想もです。そうして、絵を見るという体験が私たちをとても遠くへ連れて行ってくれるのです。我々は海外への渡航が制限されていますが、作品はこのように海を越え、どこまでも行くことが出来ます。ご高覧いただけますと幸いです。(FINCH ARTS)
イ・スンチャン/Lee Seungchan
1985年生まれ。2013年弘益大学絵画科卒業、2017年ソウル科学技術大学造形芸術科修士卒業。画像と出力装置、絵画の物質性を掛け合わせたアルゴリズムをもとに、ペインティングを制作している。画像と絵画、イメージと現実の関係を問い、新たな現実を生み出すことを目的としている。2015年「#000000」DimensionVariable(ソウル)、2020年「combicess」Art Space Hyeong・Shift(ソウル)を含む4つの個展のほか、2018年「No Matter, Paste」SPACE Four One Three(ソウル), 2018年「Allover」Hite Collection(ソウル)などのグループ展に参加。
イ・ミミ/Lee Mimi
1993年生まれ。現在ソウル科学技術大学造形芸術科修士在籍。サブカルチャーと少女文化にみられる心をペインティングで表している。絵画の構成要素を厚めに巻いて、彫刻的ペインティングとして表現したり、キャンバス上の構成要素のポジションを変えたりなど、絵画的実験を試みている。2018年「ごめんね、うにちゃん うにちゃん、ごめんね.」SPACE Four One Three(ソウル)、2020年「125」gasamrojieul(ソウル)の個展を行い、2018年「Transcription」Dongduk Women’s University(ソウル)、2019年「PACK:冒険!ダブルクロス/STATION!」Post Territory Ujeongguk、2020年「Corners 4:We Move We」Keep in touch(ソウル)、2020年「IMAGE WORLD:PART1」The Necessaries(ソウル)などのグループ展に参加。
オム・ユジョン/EOM YU JEONG
身の回りで起こる様々な視覚経験をもとに、ドローイングやペインティング、アニメーションの制作を行っている。出展作の
シム・ヘリン/Shim Hyelin
:1985年生まれ。弘益大学絵画科卒業。抽象美術の形式を用い、見方の自律性を生み出すイメージの構造を模索している。これまでSPACE Four One Three(2013年)、Nowhere(2016年)、Gallery Chosun(2017年)にて個展を開催し、「No Matter, Paste」Tri-bowl(インチョン)、2019年「新生空間展:2010年以降の新しい韓国美術」カオス*ラウンジ五反田アトリエ(東京)などのグループ展に参加。アートスペース「SPACE Four One Three」、およびアートプラットフォーム「PACK」の運営も担当している。
ジュ・スラ/JOO SLA
:1988年生まれ。2013年中央大学西洋画学科卒業。2019年ソウル科学技術大学造形芸術科在籍。2019年の個展「REVERSE EDGE」space illi 1& 2(ソウル)ほか、2017年「PRESET」ONEROOM(ソウル)、2018年「FORM OVER:RED DATA」DimensionVariable(ソウル)、2019年「韓国からの8人」パープルームギャラリー(相模原)、2020年「cut!cut!cut!」seetangraum(済州島)、2020年「情報の空に架空の影が映る」Artspace3(ソウル)などのグループ展に参加。アニメーションと漫画のワンシーンを様々なメディウムで表す過程で、デジタルにおける平面として物質を見つめ、作品として展開している。
ジョン・フィス/Jeon Heesu
:1986年生まれ。School of the Art Institute of Chicago MFA Painting and Drawing 卒業。漫画とペインティングとの合間で漂流しながら、個人史をしっかり残せるように過ごしている。2020年の個展「EYE I EYE」SPACE Four One Three(ソウル)、2020年「COLOR & BLACK」ART-L Gallery(上海)を開催し、2019年「WE GO FAST」Left field Gallery(カリフォルニア)などのグループ展に参加。
SPACE Four One Three(ソウル/韓国)
SPACE Four One Threeは、韓国ソウルのムンレ洞に2009年オープンした。使われていない工場を共同制作所として使いながら活動をはじめ、若手のアーティストが自律的・自生的に制作と発表を続け成長できるシステムをサポートしてきた。年間テーマを決めて自主企画などを行いながら、オンラインで閲覧可能なオープンソース形式の運営を方針として定めることで、新たなアーティストに向けてコネクションの経路を開放している。積極的に美術の生産と生産後の経路を模索するプラットーフォーム「PACK」と連携しながら、アーティストの活動を多方面に広げる試みを続けている