開催情報
【期間】2018年9月15日(土)~12月15日(土)
【開館時間】10:00~16:00
【休館日等】月曜日(祝日の場合翌日。)
【料金】一般1000円、中・高生800円、小学生500円(2階の特別公開料金を除く)
http://sumiyaho.sakura.ne.jp/page/art_museum.html
会場
会場名:角屋もてなしの文化美術館
webサイト:http://sumiyaho.sakura.ne.jp/index.html
アクセス:〒600-8828 京都市下京区西新屋敷揚屋町32
電話番号:075-351-0024
開館時間:10:00~16:00
休館日等:月曜日(祝日の場合翌日)
概要
角屋の2階には、書院造風、数寄屋造風に加えて、中国風の座敷があります。とりわけ壁や建具に螺鈿(らでん)を施した「青貝の間」には、中国風の明かり窓やギヤマンをはめ込んだ火灯窓が設けられており、さらに襖の引き手をダビデの星のような六角形とし、燭台も籐を巻付けた三脚式にするなど、異国情緒がただようしつらいとなっています。また庭に面した広めの縁側も、床板を四半敷として、ベランダやバルコニーのような造りの露台にしています。
このような異国趣味の強い座敷では、調度類も趣向がこらされています。たとえば、オランダ語「Ellect TRoisss(薔薇水)」の青花銘がある「青花牡丹唐草文細水指」や、口縁部にオランダ語「’TWELVAREN VAN D.EDHEERENRADE VAN NEERLANDSINDIA」がグラヴュールで記されたワイングラスと、デカンターが一組になった「グラヴュール阿蘭陀人に挿花文脚付ガラス杯・カットガラス栓付瓶」が具わっています。さらには、中国江蘇省宜興窯の「朱泥貼花獅子唐草文水注」(イギリスの有名陶磁器ブランド・ウェッジウッドを代表するジャスパー・ウェアの発想の原点とされている)も用いられたと思われます。これらは、当時、長崎の出島からもたらされたものでありましょう。
それではこれらの品は、どのようにして角屋が蔵することになったのでしょうか。
角屋の7代目当主徳野(俳名)の実弟周助(1757~1812)は、観月斎道哲と称し、医学を修めるため文化5年(1808)まで8年間長崎に留学していました。角屋にある中国やオランダからの舶載品の数々は、道哲が長崎に留学した関係で持ち帰ったものや、その後に長崎の知人より譲り受けた伝蔵品と思われます。
そうすると角屋においては、鎖国下の当時であっても、中国やオランダの外来の品々でもてなしをしていたことがうかがえます。
本展は、平成15年以来15年ぶりの展示であります。この機会にぜひご高覧賜りますようご案内申し上げます。