古社寺保存法の時代

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開催情報

【期間】2019(平成31)年1月5日(土)〜 3月3日(日)
前期 1月5日(土)〜2月3日(日)
後期 2月5日(火)〜3月3日(日)
【料金】一般500円(400円)、大学生400円(320円)、高校生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金
*上記料金で、総合展示と3階フィルムシアターがご覧いただけます

http://www.bunpaku.or.jp/exhi_shibun_post/koshazihozonho/

会場

会場名:京都文化博物館 2階総合展示室「京の至宝と文化」
webサイト:http://www.bunpaku.or.jp/exhi_sogo/
アクセス:〒604-8183 京都市中京区三条高倉 京都府京都文化博物館
電話番号:075-222-0888
開館時間:10:00~19:30(入室は19:00まで)
休館日等:月曜日休み(祝日の場合火曜日休み)

概要

 明治時代に制定された古社寺保存法は、近現代の日本における文化財保護の礎となった法律です。幕末以来の動乱と社会変動、価値観の変化などにより、古くからの歴史を伝え守ってきた寺社や旧家が甚大な影響を受けたこの時代、それらが所蔵する貴重な品々もまた大きな危機に直面しました。そのような中、国の歴史を伝える資料や優れた古美術品を保護することは、近代国家として出発した日本の急務となり、多くの試行錯誤を経て、明治30年(1897)に古社寺保存法が成立します。以後、この法律は昭和4年(1929)に国宝保存法に発展解消されるまで施行され、現代まで連綿と続く我が国の文化財保護行政にとっての極めて重要な出発点となりました。
 保全に膨大な労力や経費を必要とする文化財を、将来に確実に受け継いでいくためには、紡がれてきた歴史や文化への敬意、そして個人や組織の枠を超えた保護の仕組み作りが欠かせません。古社寺保存法の制定は、将来に守り伝えるべきものを確実に伝えるための、社会を挙げての体制作りの始まりです。そこでは、江戸時代以来成熟していた様々な学問や文化事業の経験が大いに生かされ、多くの寺社を抱える京都をはじめとする関西の人々がとりわけ大きな役割を果たしました。
 法律の根底には、文化財をなぜ伝えるのか、誰が伝えるのか、どのように伝えるのかといった数多のゆゆしき問いがあり、それらは時代を経た今もなお本質的な課題であり続けています。本展示では、京都府に残る数々の行政文書や記録、当時の修理を受けた貴重な書画などをご覧いただきながら、近代という激動の時代を背景に生まれ出た日本の文化財保護のあゆみと、様々な社会的取り組みについて御紹介します。

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