連続講座「共生社会実現のためのアーツマネジメント入門」開催のお知らせ

東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)では本年度、「文化芸術による共生社会実現のための基盤づくり事業」を京都市より受託、実施しています。本事業では文化芸術を通して社会的な課題の緩和・解決に取り組む事例のリサーチにもとづき、文化芸術と社会課題をつなぐコーディネーターの人材育成や、文化芸術の取組に着手しようとする際の相談先窓口の在り方などの企画、準備を行い、来年度以降の事業開始につなげていきます。

このたび、その一環として「共生社会実現のためのアーツマネジメント入門」と題した連続講座(全7回)を開催いたします。皆様のご参加をお待ちしております。

“本講座について”

“講座紹介”

アーツマネジメントとは美術館、劇場、コンサートホールなどの文化施設を拠点として、アート(アーティスト)と社会を効果的につないでいく仕事のことですが、本講座では高齢者施設をはじめとする福祉施設、病院、被災地などといった、これまでアートとは疎遠と思われてきた場所でのアーツマネジメントに焦点をあてて紹介します。社会的課題や不利益といった困難さと向き合い、社会とのつながりを再構築していくことから、社会包摂型アーツマネジメントとも呼ばれています。
多様な状況や属性をもった人々が、ともに自由で幸せな生活を送ることのできる共生社会の実現をめざすために、アートはどのような役割を果たし得るでしょうか。本講座は、そのための基礎知識や手法について、一線で活躍する実践家、研究者によって分かりやすくお伝えします。アートにとって未知の領域がここに拓けようとしています。アートを通して現代的な課題に向き合う仕事を垣間見ませんか?
こういった仕事を始めようとしている方、アートを学んでいる方、コミュニティワークの好きな方、福祉現場でのアートの実践に興味がある方におすすめです。
中川 眞(本事業ディレクター)

【主催・共催】
・京都市(主催:5、7回講座、共催:3、4、6回講座)
・京都精華大学「LGBTQをはじめとするマイノリティの社会包摂を視野に入れたアートマネジメント・プロフェッショナル育成事業」平成30年度 文化庁 大学における文化芸術推進事業(主催:3、4、6回講座、共催:5、7回講座)
・京都芸術センター(共催:5、7回講座)

【企画・制作】東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)

“講座概要”

※すべて参加費無料、要申込。
→チラシのダウンロードはここをクリックしてください

1 「アーツマネジメント – 社会と関わる現場をつくる」※終了しました
日時:2018年7月12日(木)19:00~21:00
会場:キャンパスプラザ京都 4階第3講義室 
定員:90名 
講師:雨森信(Breaker Project ディレクター)

2 「アートと社会包摂 – アートの役割」※終了しました
日時:2018年7月19日(木)19:00~21:00
会場:キャンパスプラザ京都 4階第4講義室 
定員:90名 
講師:中川眞(大阪市立大学特任教授)

3 「芸術実践と人権 – マイノリティ、公平性、合意について」概論 ※終了しました
日時:2018年8月25日(土)13:30~14:45
会場:ウィングス京都 2階セミナー室
定員:100名
講師:山田創平(京都精華大学准教授)

4 「芸術実践と人権-マイノリティ、公平性、合意について」対談 ※終了しました
日時:2018年8月25日(土)15:00~16:30
会場:ウィングス京都 2階セミナー室
定員:100名
講師:鷹野隆大(写真家)、あかたちかこ(大阪人間科学大学非常勤講師)、山田創平

5 「ホスピタル・アートの現在」※終了しました
日時:2018年10月11日(木)19:00~21:00
会場:京都芸術センター 南館3階ミーティングルーム2
定員:40名 
講師:森合音(NPO法人アーツプロジェクト代表)

6 フォーラム「芸術と労働」※終了しました
日時:2018年11月23日(金・祝)15:00〜17:00
会場:京都芸術センター フリースペース
登壇:白川昌生(美術家)、吉澤弥生(共立女子大学教授)、三輪晃義(弁護士)
司会:樋口貞幸(アート・アドミニストレーター)

7 「表現未満-都市変革のオルタナティブ」※終了しました
日時:2018年11月29日(木)19:00~21:00
会場:京都芸術センター 南館3階ミーティングルーム2
定員:40名 
講師:久保田翠(NPO法人クリエイティブサポートレッツ代表)

“講師プロフィール”

“プロフィールはこちら”

●雨森 信(あめのもり のぶ)
京都市立芸術大学美術学部を卒業後、設計事務所、ギャラリー勤務を経て、フリーランスのキュレーターとして活動。2003 年より「Breaker Project」を企画し、長期にわたる地域密着型のアートプロジェクトを手掛ける。他に「水都大阪2009」「BEPPU PROJECT2010」「札幌国際芸術祭2017」など、様々な現場において、独自の表現活動を開拓するアーティストとともに、新たな表現領域を探求。地域に根差したアートの実践を通して、現代における「芸術と社会の有効な関係」と、アーツマネジメントの役割について研究している。

●中川 眞(なかがわ しん)
アジアの民族音楽、サウンドスケープ、アーツマネジメントについて研究する。著書『平安京 音の宇宙』(平凡社)でサントリー学芸賞、京都音楽賞、小泉文夫音楽賞、現代音楽の活動で京都府文化賞、アーツマネジメントの成果で日本都市計画家協会賞特別賞(共同)を受賞。インドネシア政府外務省文化交流表彰。大阪市立大学都市研究プラザ特任教授。インドネシア芸術大学、チュラロンコン大学(タイ)の客員教授も務める。アートミーツケア学会副会長。

●山田 創平(やまだ そうへい)
社会学者、京都精華大学准教授。名古屋大学大学院修了。博士(文学)。厚生労働省・外務省所管の研究機関などを経て現職。編著書に『たたかうLGBT&アート』(法律文化社、2016年)、共著書に『ミルフイユ04−今日のつくり方』(赤々舎、2012年)などがある。NPO法人アートNPOリンク理事、HAPS実行委員、企業メセナ協議会東日本大震災芸術・文化による復興支援ファンド(GBファンド)選考委員。

●鷹野 隆大(たかの りゅうだい)
写真家。1963年福井県生まれ。1987年早稲田大学政治経済学部卒業。2006年にセクシュアリティをテーマにした写真集『IN MY ROOM』(蒼穹舎)で第31回木村伊兵衛写真賞を受賞。「性」「都市」「近代」を題材に、社会を規定する無意識の枠組みや制度化された視角を問う作品を発表している。

●あかたちかこ
大阪人間科学大学・京都精華大学・関西学院大学非常勤講師、児童自立支援施設性教育講師。専門は対人援助学と性教育。エイズカウンセラーとして現場に関わりながら、児童自立支援施設や全国の中学校、高校で教えている。共著書に『たたかうLGBT&アート』(法律文化社)。Woman’s Diary元編集長。

●森 合音(もり あいね)
四国こどもとおとなの医療センターホスピタルアートディレクター、写真家、NPOアーツプロジェクト代表。2005年富士フォトサロン最優秀新人賞受賞、エプソンカラーイメージアワードエプソン賞受賞。2009年独立行政法人国立病院機構香川小児病院での壁画制作をきっかけにアートディレクター(非常勤講師)として同病院勤務。2013年の四国こどもとおとなの医療センター建設時にメインアートディレクターとしてアートプロジェクトに関わる。2017年四国こどもとおとなの医療センターが医療福祉建築賞准賞受賞。2018年公共建築賞優秀賞受賞。

●白川 昌生(しらかわ よしお)
美術家。国立デュッセルドルフ美術大学卒業(マイスター)。1970年代にフランスおよびドイツで哲学と美術を学ぶ。1983年に帰国し、1993年に地域とアートをつなぐ美術活動団体「場所・群馬」を創設。美術家としての活動の他に評論執筆活動も盛んに行う。2018年3月、白川昌生+杉田敦・編『芸術と労働』(水声社)を発刊。

●吉澤 弥生(よしざわ やよい)
共立女子大学文芸学部教授、NPO法人地域文化に関する情報とプロジェクト[recip]理事、NPO法人アートNPOリンク理事。専門は芸術社会学。『芸術と労働』(水声社)に「アートマネジメントと、非物質的労働の価値」を寄稿。近著に「芸術生産の現場から考える-労働・キャリア・マネジメント」(藤井光との対談)、『社会の芸術/芸術という社会』(フィルムアート社)他。

●三輪 晃義(みわ あきよし)
弁護士。1980年大阪生まれ。のぞみ共同法律事務所にて勤務。主な取扱い分野は労働事件・民事事件。日本弁護士連合会・LGBTの権利に関するPT、LGBT支援法律家ネットワーク、大阪労働者弁護団、連合大阪法曹団に所属し、LGBTや労働問題に関する活動を行っている。

●樋口 貞幸(ひぐち さだゆき)
オフィス・へなちょこ主宰。アートスペース、民間小劇場、アートNPOの中間支援団体での事務局勤務を経て現職。現在もフリーランスの立場でアートプロジェクトの事務局やNPOの監査を務める。公益財団法人沖縄県文化振興会(沖縄アーツカウンシル)チーフプログラムオフィサー(非常勤)。

●久保田 翠(くぼた みどり)
武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業後、東京藝術大学大学院美術研究科デザイン専攻修了。建築設計事務所勤務。重度の障害のある長男の誕生を機に2000年クリエイティブサポートレッツ設立。同法人理事長。2008年、個人を文化創造の軸とする「たけし文化センター」事業を開始。2010年障害福祉施設アルス・ノヴァ設立。2016年のヴぁ公民館設立。2016年より個人の生活文化を支援する「表現未満、」プロジェクトを開始。平成29年芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。2018年「たけし文化センター連尺町(仮)」完成予定。法人設立以来、アートを通した社会的包摂に取り組んでいる。

“お申込み・お問合せ”

東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
Eメール:info@haps-kyoto.com / TEL:075-525-7525 / FAX:075-525-7522
申込みフォーム:http://haps-kyoto.com/am-form/

※HAPSウェブサイトの申込みフォーム、Eメール、FAX、電話いずれかの方法によりお申込みください。
お申込みの際は、①受講希望の講座名 / ②氏名(ふりがな)/ ③電話番号 / ④メールアドレス / ⑤年齢 / ⑥受講動機をお伝えいただきますようお願いします。

“会場アクセス”

“アクセスはこちら”

・キャンパスプラザ京都(京都市下京区西洞院通塩小路下る東塩小路町939)
地下鉄烏丸線、近鉄京都線、JR各線「京都」駅下車徒歩5分



・ウィングス京都(京都市中京区東洞院通六角下る御射山町262)
地下鉄「烏丸御池」駅下車、5番出口より徒歩約5分
地下鉄「四条」駅、阪急「烏丸」駅下車、20番出口より徒歩約5分

・京都芸術センター(京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2)
地下鉄「四条」駅、阪急「烏丸」駅下車、22・24番出口より徒歩5分
地下鉄「烏丸御池」駅下車、4番出口より徒歩10分




助成: