HAPSスタジオ使用者決定のお知らせ

一般社団法人HAPS(代表:遠藤水城)では、2012年12月より、京都を拠点に活動をしていく美術系アーティストのために小学校跡地を利用した制作スタジオを提供してきました。この度、2021年4月から、これまで使用してきた元新道小学校(京都市東山区)の本格活用開始に伴い、元楽只小学校(京都市北区)を活用した複合施設「ふれあい共生館」内にスタジオを移転する運びとなりました。これを受けて、本施設内の6教室を活用し創作活動を行う美術分野のアーティスト6組を公募し、HAPS事務局並びに専門家による厳正なる審査の結果、使用者が決定しましたのでお知らせいたします。


今回、HAPSスタジオは元新道小学校から元楽只小学校へと場所を変えて再スタートを踏み出すことになりました。HAPSにとって全く新しいことにチャレンジする良い機会だと考えています。アートのあり方が変わるように、スタジオという制作環境のあり方も変わっていくはずです。今回選考されたアーティストたちからは、そのような変化の兆候を受け取ることができました。受け入れるこちら側も気が抜けないというか、アーティスト側から何らかの試練が課されるような、そういった緊張感を感じています。極めてテンションの高い集合スタジオになるのではないでしょうか。その過程を心から楽しみたいし、それを多くの人と共有できればと考えています。
遠藤水城(HAPS代表)


【HAPS制作スタジオについて】
スタジオ:普通教室(約65㎡)5 室/⼤型室1室(約88㎡)
所在地:〒603-8226京都市北区紫野⻄⾈岡町2「ふれあい共⽣館」北館2・3階
 

使用者一覧


禹歩(うほ)
メンバー:三枝愛(みえだ あい)/島貫泰介(しまぬき たいすけ)/捩⼦ぴじん(ねじ ぴじん)※写真左から
2019年より『アンティゴネー(仮)』制作に向けた、葬送儀礼・墓跡と⼤逆事件関連史跡リサーチと実践のためのプロジェクトとして活動。リサーチの過程で新たに出会った事物をリサーチや作品制作のための要素とすることで、拡張的な活動を展開している。
三枝愛:アーティスト。1991年埼⽟県⽣まれ。
捩⼦ぴじん:ダンサー・振付家・neji&co.主宰。
島貫泰介:美術ライター・編集者。1980年神奈川県⽣まれ。

 
 

ガブリエ バロンタン(GABELIER Valentin)
1991年フランス⽣まれ。2021年京都市⽴芸術⼤学⼤学院美術研究科博⼠課程単位取得退学。2016年京都市芸術⼤学研究留学⼊学。 2015年EESABレンヌ(フランス)美術学校美術研究科修了。パフォーマンス、インスタレーション、サウンド、ビデオ、執筆など、幅広い分野に渡る。その中で主要なテーマは⾝体と環境、⾃と他、⾁体と⾔葉を結びつける「声」である。

 
 

⼩林椋(こばやし むく)
1992年東京都⽣まれ。2017年多摩美術⼤学⼤学院修⼠課程情報デザイン領域修了。2019年京都市⽴芸術⼤学⼤学院修⼠課程彫刻専攻修了。事物に物的な装置を挿⼊または類⽐させることで⽣まれる⾶躍や不和のようなものを観察しながら作品を制作する。時⾥充とのユニット「正直」などでライブを⾏う。

 
 

ヒスロム+和⽥寛司(ひすろむ+わだかんじ)
ヒスロムメンバー:加藤⾄(かとう いたる)/吉⽥祐(よしだ ゆう)/星野⽂紀(ほしの ふみのり)※写真左から
ヒスロム:2009年より活動をはじめる。造成地の探険で得た⼈やモノとの遭遇体験や違和感を表現の根幹に置き、⾝体を⽤いて⼟地を体験的に知るための遊び「フィールドプレイ」を各地で実践し映像や写真、パフォーマンス作品としてあらわす。またその記憶を彫刻作品や舞台、映画へと展開させている。
和⽥寛司:1986年京都市⽣まれ。2008年KASD卒業。2010-2013年⼀級建築⼠事務所アルファヴィル。2013年建築設計事務所ランチ!アーキテクツ設⽴。建築家。怪談蒐集家。

 
 

宮⽊亜菜(みやき あな)
1993 年⼤阪府⽣まれ。2016 年ロイヤル・カレッジ・オブ・アート パフォーマンス専攻に交換留学。2018年京都市⽴芸術⼤学⼤学院修⼠課程美術研究科彫刻専攻卒業。⾃⾝が作品の⼀部となって展⽰空間に滞在するインスタレーションや、パフォーマンスの形式で作品を発表する。⾝体を取り巻く⼒の諸関係の中で⾃分⾃⾝の⼒を健康的に展開させていく。

 
 

本⼭ゆかり(もとやま ゆかり)
1992年愛知県⽣まれ。2017年京都市⽴芸術⼤学⼤学院油画専攻修了。現在は京都を拠点に活動。絵画をつくる/鑑賞するときに起こる様々な事象を分解し、それぞれの要素を主題に据えて作品を制作している。近年の主な個展に「称号のはなし」(FINCH ARTS/2019)、主な展覧会に「2020年度第3期コレクション展」(愛知県美術館/2020)などがある。

 

元楽只⼩学校跡地を活⽤した複合施設(愛称:ふれあい共⽣館)について

京都市では、楽只⼩学校と紫野⼩学校の統合に伴い、2019年3⽉に閉校した元楽只⼩学校の跡地活⽤について、楽只学区社会福祉協議会など地域の皆様からのご要望を受け、検討、協議を重ねた結果、「⼦育て・⼈権・⽂化芸術の拠点」として、複合施設を整備することとしました。楽只学区全体のまちづくりの観点から、北いきいき市⺠活動センター、ツラッティ千本、京都市楽只児童館、京都市楽只保育所を移転整備するととともに、元新道⼩学校から、HAPSスタジオおよび天才アートKYOTOアトリエが移転し、「ふれあい共⽣館」として開設する運びとなりました。詳細は京都市のWebページにてご確認ください。
https://www.city.kyoto.lg.jp/kyoiku/page/0000281774.html




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