第3期HAPSスタジオ使用者決定!
東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)では、2012年12月より、京都を拠点に活動をしていく美術系アーティストのために小学校跡地を利用した制作スタジオを提供しています。この度、2014年4月から新たに使用を開始する美術分野のアーティスト2組を募集し、HAPS実行委員による厳正なる審査の結果、第3期の使用者が以下の2組に決定しました。
・谷中佑輔
・トーチカ
今回、スタジオ使用アーティストの欠員に伴い第三回のアーティスト募集を行いました。数は勿論のこと、応募アーティストの質が回を重ねるたびに上がっており、このようなスタジオ提供に確かな需要があるという認識を改めて持ちました。アーティストにスタジオを提供して頂いている元新道小学校のような施設が、今後増えていくことを願わずにはいられません。
選考されたアーティスト2組は、現時点での到達点もさることながら、そこからさらに遥か先へと跳躍する気概と技術と燃料を持ち合わせていると確信しています。現状に甘んじない「創造的な反発力」のようなものを感じました。審査にあたった実行委員を代表して、彼らの今後に大きな期待を寄せたいと思います。
遠藤水城(HAPS 実行委員長/インディペンデント・キュレーター)
活動内容および経歴
谷中佑輔
1988年大阪市出身。京都市在住。京都市立芸術大学大学院彫刻専攻修士課程修了。2012年中国中央美術学院(北京)実験芸術科交換留学。
2014年1月に初個展「Garatea」(ギャラリー@KCUA/京都)を開催。その他、多数の関西圏でのグループ展に参加。a.a.t.m.2014参加予定。
素材、身体、造形という彫刻のオーソドックスな文脈に関わりながら、既成概念に捕われない独創的な作品を制作し、メディアからイメージが氾濫する一方で生身の身体が軽視されがちな現代における彫刻の価値を模索している。
トーチカ
ナガタタケシとモンノカヅエによる1998年より活動を始めたアーティスト・ユニット。共に1978年生まれ。2006年に、デジタルカメラによる長時間露出とコマ撮りアニメーションの手法を融合し、光で空中に絵を描き、アニメーションを作る「PiKAPiKA」を編み出す。そのほか様々な手法を用い、商業フィルム、現代美術など、ジャンルを超えて活動を行う。
<主な展覧会、受賞歴>
2006年 第10回 文化庁メディア芸術祭 優秀賞
2007年 仏クレルモンフェラン国際短編映画祭 Lab部門 グランプリ
2010年 あいちトリエンナーレ2010
2012年 個展 トーチカ「落書きセヨ!」 川崎市市民ミュージアム
2012年 MOVING展 京都芸術センター、京都シネマ など
2013年 高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.03 DAYDREAMS/夢のゆくえ
【元新道小学校について】
元新道小学校は、東側に名刹建仁寺、北側に京都ゑびす神社、西側に京都五花街の一つ宮川町と京都の風情を醸し出す地域にあります。京都の中心地で、四条河原町や祇園にも近く、大変便利な場所です。現在は、新道自治連合会の会合等、障害のある方の芸術活動支援事業、新道児童館、東山開睛館の部活動等の目的で使用されているとともに、6教室をHAPSスタジオとして活用しています。
【HAPSスタジオの他の使用者】(2014年4月1日現在)